1人の高齢者を支える現役世代は何人?社会保険料の仕組みは破綻している
1人の高齢者を支える現役世代(15~64歳)は、何人か知っていますか?現役世代が高齢者を支える社会保険料の仕組みは、破綻している現実があります。
1人の高齢者を支える現役世代の数
*1 高齢化の現状と将来像(内閣府)を参照(2022年度データも利用)
年度 | 15~64歳(万人) | 65歳以上(万人) | 1人の高齢者を支える若者 |
---|---|---|---|
1950年 | 5,017 | 416 | 12.1人 |
1955年 | 5,517 | 476 | 11.6人 |
1960年 | 6,047 | 540 | 11.2人 |
1965年 | 6,744 | 624 | 10.8人 |
1970年 | 7,212 | 739 | 9.8人 |
1975年 | 7,581 | 887 | 8.5人 |
1980年 | 7,883 | 1,065 | 7.4人 |
1985年 | 8,251 | 1,247 | 6.6人 |
1990年 | 8,590 | 1,489 | 5.8人 |
1995年 | 8,716 | 1,826 | 4.8人 |
2000年 | 8,622 | 2,201 | 3.9人 |
2005年 | 8,409 | 2,567 | 3.3人 |
2010年 | 8,103 | 2,925 | 2.8人 |
2015年 | 7,735 | 3,379 | 2.3人 |
2017年 | 7,596 | 3,515 | 2.2人 |
2020年 | 7,509 | 3,603 | 2.1人 |
2021年 | 7,450 | 3,621 | 2.1人 |
2022年 | 7,421 | 3,624 | 2人 |
2025年 | 7,310 | 3,653 | 2人 |
2030年 | 7,076 | 3,696 | 1.9人 |
2035年 | 6,722 | 3,773 | 1.8人 |
2040年 | 6,213 | 3,928 | 1.6人 |
2045年 | 5,832 | 3,945 | 1.5人 |
2050年 | 5,540 | 3,888 | 1.4人 |
2055年 | 5,307 | 3,778 | 1.4人 |
2060年 | 5,078 | 3,644 | 1.4人 |
2065年 | 4,809 | 3,513 | 1.4人 |
2070年 | 4,535 | 3,367 | 1.3人 |
高齢者を支える現役世代の数が減っている
- 1950年は12.1人
- 1990年は5.8人
- 2022年は2人
- 2070年は1.3人
と高齢者を支える現役世代の数が減っています。1950年なら12人で1人の高齢者を支えればよかったのに、今は2人で1人です。
2070年になると、1人で1人の高齢者を支える時代がやってきます。ここで大問題なのが、社会保険です。
社会保険制度が破綻している
年金制度の仕組みは、
「いま働いている世代(現役世代)が支払った保険料を、仕送りのように高齢者などの年金給付に充てる」
となっています。昔は高齢者を支える若者の数が多かったので、現役世代が高齢者を支える形で成り立っていました。
しかし、今はもう高齢者を支える現役世代の数が減っているので、社会保険を同じ仕組みで続けるのは、現役世代の負担を考えるともう限界だとわかります。平均寿命も長くなっています。
このまま、社会保険料の仕組みを現状維持すると、1人の高齢者を1人の現役世代が支えなければいけない時代が来ます。
現役世代が高齢者を支えるために、ものすごい社会保険料を支払わないといけないのです。現役世代からすると、すごく不公平だなと感じますし、実際不公平です。
「社会保険料の仕組みを現役世代負担にしない」
「ベーシックインカムなどの新しい仕組みに変える」
ことをしなければ、現役世代の生活はどんどん苦しくなっていきます。時代に合わせた変化ができなければ、日本はもうオワコンまっしぐらです。以下のページも参考にしてください。
感想
昔は12人で1人の高齢者を支えればよかったのに、今や2人で1人の高齢者を支えないといけません。
社会保険のあり方を変えなければ、国民負担率はどんどん上昇し、もう生活するのも厳しい時代になるでしょう。
「日本の高齢化率はどれくらい?子どもと高齢者の人口バランスが崩壊」も参考にしてください。