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奨学金返済が苦しいなら、地方自治体の奨学金返済支援制度をうまく活用しよう!

2024年01月17日 更新2024年01月17日 公開

奨学返済が苦しいなら、地方自治体の奨学返済支援制度をうまく活用しましょう。地方の地方自治体ほど、人口減少問題に悩まされており、移住者を増やすために奨学返済支援を行っているケースが多いからです。

地方は人口流出が問題

地方は都市部への人口流出が、問題となっています。私も大学から県外へ出て、東京で働いていました。

進学、就学といったタイミングで、人口流出しやすい状況になっているのです。そこで重要なのが、奨学金返済支援による移住者増加です。

奨学金返済支援を行っている地方公共団体

奨学金を活用した若者の地方定着促進に係る特別交付税措置

奨学金を活用した若者の地方定着促進に係る特別交付税措置について(地方創生)の図を参照

2023年6月1日現在、36都道府県、695市区町村が奨学金返済支援を実施。
(2022年6月1日現在、36都府県、615市区町村)

2022年度の実績は、認定者数14,300人、支援実績額は約51.7億円。
(2021年度の実績は、認定者数11,150人、支援実績額は約30.3億円)

とばが住む愛知県では2023年度では名古屋市、豊橋市、一宮市、春日井市、豊川市、新城市、みよし市大口町、設楽町が行っています。
(2022年度は名古屋市、豊橋市、瀬戸市、春日井市、豊川市、大口町、設楽町)

奨学金返済支援を受けられる主な条件

奨学金返済支援を受けられる主な条件としては、奨学金返済支援を行う都道府県、市区町村などに住んで働くことです。返済支援を受けられる条件は、地方自治体によって変わります。

対象となる地方公共団体

要件

地方公共団体が、その地域の実情に応じて、要件を決定の上、文書で定めるものとするが、以下については必須とする。なお、公務員として就職する者は、支援対象者としないものとする。

都道府県

市町村

基金

都道府県

都道府県や地元産業界等が出捐し、基金を設置するものとする。その負担割合は、地元産業界等と協議を行うなど、地域の実情に応じて定めるものとする。また、複数の地方公共団体による基金への出捐は差し支えない。

なお、地元産業界等から基金への出捐がない場合であっても、取組の実施に当たって、地元産業界等との間で連携を行うことを必須とする。

(連携の例)

基金の設置方式(直営方式、財団方式等)については、都道府県の判断によるものとする。

基金の形態は取り崩し型とする。ただし、地元産業界等出捐分については、果実運用型としても差し支えない。

都道府県の要件を満たす支援対象者について、基金から拠出して、奨学金返還の全部又は一部を負担するものとする。具体的な負担の方法については、地元産業界等と協議を行うなど、地域の実情に応じて定めるものとする。

市町村

市町村については、本取組に係る経費を財政措置の対象とするに当たり、基金の設置は必須としないが、市町村が基金を設置し、当該基金に出捐する場合には、その出捐した額について、財政措置の対象とする。

なお、この場合、地元産業界等からの基金への出捐や、出捐がない場合における地元産業界等との連携については必須としない。

地方版総合戦略について

本取組は、まち・ひと・しごと創生法(平成26年法律第136号)第9条及び第10条に規定されている総合戦略(以下「地方版総合戦略」という。)に位置付けられたものである必要がある。

地方自治体への補助金

そして、地方自治体は条件を満たすことで補助金をもらうことができます。

*正式名称は奨学金を活用した若者の地方定着促進に係る特別交付税措置について

特別交付税措置の対象となる経費

1. 都道府県

設置された基金に対し、当該年度において、都道府県が出捐した額(基金造成のため、他の地方公共団体や地方公共団体以外の法人へ支出した額を含む。2において同じ。)

(*1)及び制度の周知・広報のために支出した額を対象とする。

*1 当該年度の基金への出捐総額の1/2以上を出捐している場合は、出捐総額の1/2の額を対象とする。

また、日本学生支援機構の奨学金のほか、地方公共団体独自の奨学金等の返還に係る基金への出捐額も、特別交付税措置の対象とする。なお、果実運用型基金への出捐額については、対象としない。

2. 市町村

当該年度において、市町村が奨学金返還支援及び制度の周知・広報のために支出した額(奨学金等の返還に係る基金へ出捐した額を含む。)を対象とする。

なお、市町村が奨学金等の返還に係る基金を設置する場合には、都道府県と同様、日本学生支援機構の奨学金のほか、地方公共団体独自の奨学金等の返還に係る基金への出捐額も特別交付税措置の対象とし、また、果実運用型基金への出捐額は、対象としない。

措置率

1. 措置率0.5(*2)となる都道府県及び市町村

  1. 若年層人口(*3)が流出超過の都道府県
  2. 若年層人口が流出超過の都道府県の区域内の市町村
  3. 若年層人口が流入超過の都道府県の区域内における条件不利地域(*4)を含む市町村(指定都市を除く。)

2. 措置率0.3(*2)となる都道府県及び市町村

  1. 若年層人口が流入超過の都道府県
  2. 若年層人口が流入超過の都道府県の区域内の市町村(上の3.の市町村を除く。)

*2 地方公共団体の財政力に応じ、補正を講じるものとする。
*3 若年層人口とは、住民基本台帳人口移動報告における20~24歳の人口をいう。
*4 条件不利地域とは、過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(令和3年法律第19号)、山村振興法(昭和40年法律第64号)、離島振興法(昭和28年法律第72号)、半島振興法(昭和60年法律第63号)及び小笠原諸島振興開発特別措置法(昭和44年法律第79号)の適用区域をいう。

措置上限額

一団体あたり1億円(措置率0.3の2の団体については、6千万円)を上限とする。

感想

人口流出に悩む地方こそ、奨学金返済支援による移住者増加を狙うべきです。

待っているだけでは、人口はどんどん減ってしまう時代です。今なら補助金を受けることもできるので、早めの人口対策が必要です。

日本人口の推移と未来予測」も参考にしてください。

参考ページ

*調査結果概要は年度が変わるのでリンク切れとなるので、「奨学金」を活用した大学生等の地方定着の促進 - デジタル田園都市国家構想実現会議事務局から新しい調査結果を探すことになります。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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