奨学金で特に優れた業績による返還免除者数、免除金額の推移
奨学金で特に優れた業績による返還免除者数、免除金額の推移をご紹介します。
特に優れた業績を出したら奨学金免除されるかも?
大学院で第一種奨学金の貸与を受けた学生で、貸与期間中に特に優れた業績を挙げた者として日本学生支援機構が認定した人を対象に、その奨学金の全額または半額を返還免除する制度があります。
貸与終了時に大学に申請し、大学長から推薦された人を対象として、日本学生支援機構の業績優秀者奨学金返還免除認定委員会の審議を経て決定されます。
学問の分野だけでなく、文化、芸術、スポーツ、ボランティアなどでも奨学金が免除されることがあります。
令和4年度中に大学院第一種奨学金の貸与が終了した21,183名のうち、各大学から特に優れた業績を挙げた返還免除候補者として推薦のあった6,838名について、学識経験者からなる業績優秀者奨学金返還免除認定委員会の審議を経て、返還免除者6,626名を認定しました(約30%)。
以下の項目のいずれかをクリアすれば、あなたも奨学金が免除されるかもしれません!
①学位論文その他の研究論文
学位論文の教授会での高い評価、関連した研究内容の学会での発表、学術雑誌への掲載又は表彰等、当該論文の内容が特に優れていると認められること
②大学院設置基準第16条第1項に定める特定の課題についての研究の成果
特定の課題についての研究の成果の審査及び試験の結果が教授会等で特に優れていると認められること
③大学院設置基準第16条の2に定める試験及び審査の結果
専攻分野に関する高度の専門的知識及び能力並びに当該専攻分野に関連する分野の基礎的素養であって当該前期の課程において修得し、若しくは涵養すべきものについての試験の結果が教授会等で特に優れていると認められること、又は、博士論文に係る研究を主体的に遂行するために必要な能力であって当該前期の課程において修得すべきものについての審査の結果が教授会等で特に優れていると認められること
④著書、データベースその他の著作物(①及び②に掲げるものを除く。)
専攻分野に関連した著書、データベースその他の著作物等(①及び②に掲げる論文等を除く。)が、社会的に高い評価を受けるなど、特に優れた活動実績として評価されること
⑤発明
特許・実用新案等が優れた発明・発見として高い評価を得ていると認められること
⑥授業科目の成績
講義・演習等の成果として、優れた専門的知識や研究能力を修得したと教授会等で高く評価され、特に優秀な成績を挙げたと認められること
⑦研究又は教育に係る補助業務の実績
リサーチアシスタント、ティーチングアシスタント等による補助業務により、学内外での教育研究活動に大きく貢献し、かつ特に優れた業績を挙げたと認められること
⑧音楽、演劇、美術その他芸術の発表会における成績
教育研究活動の成果として、専攻分野に関連した国内外における発表会等で高い評価を受ける等、特に優れた業績を挙げたと認められること
⑨スポーツの競技会における成績
教育研究活動の成果として、専攻分野に関連した国内外における主要な競技会等で優れた結果を収める等、特に優れた業績を挙げたと認められること
⑩ボランティア活動その他の社会貢献活動の実績
教育研究活動の成果として、専攻分野に関連したボランティア活動等が社会的に高い評価を受ける等、公益の増進に寄与した研究業績であると評価されること
⑪その他機構が定める業績
返還免除内定者は、本機構が定める貸与奨学金の停止又は廃止の事由(貸与奨学規程第19条第2項又は第21条第1項)に該当することなく修業年限内で課程を修了すること。ただし、修業年限の終期より前に貸与期間が終了となる場合は、修了する見込みであること
推移
年度 | 免除者数 | 免除金額 |
---|---|---|
2012年 | 9,048人 | 125億円 |
2013年 | 9,670人 | 130億円 |
2014年 | 9,472人 | 126億円 |
2015年 | 9,188人 | 122億円 |
2016年 | 8,641人 | 115億円 |
2017年 | 8,096人 | 106億円 |
2018年 | 7,759人 | 102億円 |
2019年 | 7,568人 | 92億円 |
2020年 | 7,473人 | 91億円 |
2021年 | 7,197人 | 91億円 |
2022年 | 6,803人 | 88億円 |
*平成16年度の採用者から適用されている制度
「奨学金の返済が免除されるケース3選」も参考にしてください。
感想
第一種奨学金の返済を免除したいと考えているのであれば、特に優れた業績を出すことを狙ってみてはいかがでしょうか?