化学調味料の旨味の見分け方&天然の旨味でも旨味が強すぎると化学調味料の旨味の後味と見分けがつかない件
化学調味料の旨味は強すぎるのですぐにわかるのですが、天然の旨味でも旨味が強すぎると化学調味料の旨味と見分けがつかないことがありました。
天然と化学調味料の旨味の見分け方と、天然の旨味でも旨味が強すぎると化学調味料の旨味の後味と見分けがつかない件をお伝えします。
*「化学調味料ってそもそも何?」って人は「化学調味料とは?」も参考にしてくださいね。
天然の旨味と化学調味料の旨味が見分けられるケース
これまで私は天然の旨味と化学調味料の旨味は見分けられるものだと思っていました。でも、私の舌レベルだと、天然の旨味と化学調味料の旨味が見分けられるケースは限定されています。
私の舌の場合ですと「天然の旨味が旨味の閾値を超えない範囲で、化学調味料の旨味が閾値を超えている」というケースです。そのため、
「天然の旨味が強すぎて閾値を超えており、化学調味料の旨味が閾値を超えている」
「化学調味料の旨味が閾値を超えない範囲で弱い」
という場合ですと、私の舌だと化学調味料の旨味を見分けることができないと思います。
でも、大抵の場合、化学調味料を使う場合は、強い旨味を加えたいので閾値を超えるし、化学調味料そのものがすぐに旨味の閾値を超えるものなので、天然の旨味が強すぎない限りは見分けやすいかなとは思っています。
天然と化学調味料の旨味の見分け方
上記を踏まえた上で「天然の旨味が旨味の閾値を超えない範囲で、化学調味料の旨味が閾値を超えている」場合における天然と化学調味料の旨味の見分け方はとっても簡単です。
一口目からすごく濃い味
化学調味料の旨味は圧倒的に強いので一口目からすごく濃い味に感じます。ガツンとパンチがあるような感じです。例えば、カラムーチョの粉ってめちゃくちゃうまいですよね?ハッピーターンの粉も魔法の粉と呼ばれるくらいうまいですよね?
このように、化学調味料の旨味って自然の食品からだとなかなか味わえないレベルの旨味の強さがあるのです。異常に旨味が強ければそれは化学調味料の可能性が高いのです。
薄味のものを食べてもあまり味がしなくなる
化学調味料の旨味が強い食べ物を食べた後に、薄味のものを食べてもあまり味を感じなくなることが多いと思います。もう旨味の閾値を超えて舌がそれ以下の旨味だと感じないような感じです。ああ、もう一度致したいのに!って感じです。
食後の舌に嫌な旨味が残り続ける
化学調味料っておいしくて一口目から濃いので、食べている途中は化学調味料の旨味の強さに慣れてしまって気づかないことも多いです。
でも、化学調味料って自然のバランスを超えた旨味の強さなので、舌に化学調味料の味が残るんですよね。食後の舌に嫌な旨味が残り続けるのです。
私の舌の場合ですと、何ともいえないアミノ酸の味がするんですよね。中華そばを食べたあとのようなアミノ酸の香りもするような感じがします。なーんか嫌な臭いが口の中でするんですよ。舌で感じるような臭いというか。
ちなみに、私はこの化学調味料的な後味がすごく苦手なのです。食べているときはどんなにおいしくてもこの後味がすると、飲食店の味の評価を下げてしまうほどです。それくらいこの後味って強烈に残り嫌な感じが残るのですよね。
体調が悪くなることが多い
これは人によると思いますが、私は片頭痛持ちなので化学調味料の入った食べ物をたくさん食べると体調が悪くなったり、片頭痛になったりすることが多いです。
健康で体が強い人だと化学調味料をたくさん摂取しても問題ないでしょうが、私のように繊細で片頭痛持ちのような、生まれながらの業を持っている人には化学調味料は強すぎるなと思います。
天然の旨味でも旨味が強すぎると化学調味料の旨味と見分けがつかない
私はグルメ気取りのうざがられるタイプの人間ですので、上記のように食後の舌に嫌な旨味が残り続けると「このお店は化学調味料を使っているな」と思っていました。
でも、天然の旨味と化学調味料の旨味について真剣に考えていたときに、たまたま自分で作っていたラーメンスープを飲んで気づいたラッキーな出来事があります。
自分で作った無化調確定のラーメンスープから、化学調味料を使っていないのに化学調味料のあの嫌な旨味が舌に残ったのです。このときのラーメンスープは
- 鶏ガラ
- 新玉ねぎ
- キャベツ
- にんにく
- 昆布
- 干し椎茸
- 塩
- 醤油
- 黒糖
という材料でした。塩スープのときは大丈夫だったのですが、2杯目のときに濃いたまりをたくさん入れたら、食後にあの嫌な旨味が舌に残ったわけです。
私が利用しているたまりは天然のたまりで大豆と塩しか使っていない3年熟成タイプなので、ものすごく旨味の強いおいしいたまりです。アミノ酸が入っていない一番高いたまりにしているので原材料も大豆と塩のみです。
また、私は普段から化学調味料を毛嫌いしており、無化調の調味料にこだわっているので、アミノ酸が入っている調味料を家で使うことはありません。それなのにあの化学調味料の嫌な旨味が舌に残ったわけです。このときに私は気づきました。
「天然の旨味でも旨味が強ければ化学調味料の見分けがつかない!」
ということに…天然の旨味であっても旨味を強くしすぎると化学調味料の旨味と区別がつかないわけですね。これには本当にびっくりしました。
今思えば、化学調味料不使用の高いオイスターソースを使ったときも同じような旨味が舌に残ったことがありました。
まあ、たまりとかオイスターソースは旨味を熟成させた旨味の塊のようなものだから、使う量はちゃんと考えないといけないわけですね。
だから、たまり屋さんもこれは旨味が強すぎるから他の醤油に少し混ぜて使うくらいで十分だよと言っていたわけがようやく理解できました。
天然の旨味でも化学調味料のような後味が残らないようにするべし
今までは天然の旨味であれば、多ければ多いほうがおいしいと思っていましたが、そういうわけではないのですね。
天然の旨味であっても、旨味の閾値を超えない適正な旨味の量にするべきだったのです。天然の旨味でも化学調味料のような後味が残らないようにするべきなのです。
だから、おいしい出汁を取るなら一番出汁だけを使う、出汁の上澄みだけを利用するとか繊細な調理技術が生まれたわけですね。ようやくその意味がわかりましたよ。
旨味が強ければ必ずしもおいしいわけじゃないんですね。要は旨味のバランスが大事なわけなんですね。料理とは引き算であるとか誰か言ってそうだな。
天然の旨味で化学調味料の後味を試したいならたまりとオイスターソース
私がたまたま天然の旨味でも化学調味料の旨味と同じだなと感じたのは「たまり」と「オイスターソース」です。
「たまり」は大豆と食塩だけ使っていて、3年熟成タイプの良いたまりをドボドボと利用すれば、圧倒的な旨味になって閾値を超えるので、化学調味料的な後味が舌に残ると思います。
また、「オイスターソース」も化学調味料が入っていないタイプのものを旨味成分としてドバドバ入れれば、圧倒的な旨味になって閾値を超えるので、これまたすぐに化学調味料的な後味が舌に残ると思います。
要は、天然物でも旨味が強い熟成することで誕生するような調味料を使えば、割とこの化学調味料の後味が舌に残るんじゃないかなと思います。
それ以外にも、無化調をHPで明記しているラーメン屋さんで化学調味料のような後味が舌に残ることもありますが、それは化学調味料を内緒で使っているわけじゃなくて、天然の旨味が強すぎたということなんですね。
でもまあ、これだと旨味が強すぎて後味が悪いので、もう少し旨味のバランスを考えろってことですね。ああ、旨味とは、グルメとは、かくもおもしろきものなのだなと思いました。日々あれこれ考えるのは楽しいです。
化学調味料でも旨味の閾値を超えないと天然の旨味と見分けがつかないかも
上記の事実に気づいてから、化学調味料でも旨味が閾値を超えない程度だと、天然の旨味とつかないかもと思ってしまいました。
実際には、化学調味料は強烈な旨味ですぐに閾値を超えてくれるので、私の舌レベルでも気付けるのですが、閾値を超えないようなライトな旨味の化学調味料とか出たらわからない時代が来るかもね。まあ、だったら天然物で旨味を取れやって思うけどw
感想
天然の旨味と化学調味料の旨味は絶対に違うから絶対に見分けられると思っていましたが、天然の旨味でも旨味が強すぎると食後に強い旨味が舌に残るので、化学調味料と本当に見分けがつかなかったです。
いやあ舌というものも、旨味というものも、グルメというものも、本当におもしろきものですね。これだからグルメはやめられない。私にとって食は趣味であり、エンターテインメントなのだなと思いました。
そして、このことから無化調で天然の旨味だろうが、化学調味料的な後味が残ったらそれは旨味のバランスが悪いということだから、味の評価を下げるのは至極ごもっともなことだと思った良き日でした。
そして、自分が確信できないときは「この店は化学調味料使っているかも」と書かないようにしようと思いました。天然の旨味が強すぎる可能性もあるのだから、そういうことをちゃんと書こうと思いましたとさ。おしまい。