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役場移転と跡地の利用計画は?知多武豊駅西の再開発計画が武豊町の過疎化か復活の未来を決める

2024年12月09日 更新2024年12月09日 公開

武豊町役場の移転が計画されています。中央公園向かい側の空地になる予定です。知多武豊駅前の過疎化、空洞化が進んでおり、武豊町役場移転後の跡地計画をしっかり考えないと、武豊町がさらに過疎化してしまうリスクがあります。

知多武豊駅西の再開発計画次第で、武豊町が過疎化するか復活するかどうかの未来が決まります。そこで、2024年12月の議会で駅前再開発に関する一般質問を行いました。

趣旨説明

知多武豊駅周辺の過疎化、空洞化が急激に進んでいます。2023年1月26日に三菱UFJ銀行武豊支店は閉鎖され、現在は民間事業者が所有する空き地となっています。

また、2023年9月30日に知多武豊駅、富貴駅は終日無人化となり、武豊町内の駅はすべて無人となりました。

2060年には43,408人いた人口が36,282人まで減少することが予測されています。さらに、日本ではたった2年で20年も早く、急激に少子化が進んでおり、武豊町も2040年には人口が36,282人まで減る可能性も出てきました。

また、2023年度で武豊町の日本人の出生数は283、死亡数は462、転入者数は1,351、転出者数は1,358と-186人も日本人口が減少しています。日本人にとって武豊町に住みたいと思える人が減っているのが現状です。

また、知多武豊駅東のロータリー整備などを行った知多武豊駅東土地区画整理事業、みゆき通りの歩道を広げる武豊港線拡幅整備事業も進んでいますが、みゆき通りの店舗数は減少し、再開発前よりも活気のない駅前となってしまっています。先週みゆき通りの喫茶店が1店舗閉店してしまいました。

武豊町を取り巻く数字を見ると非常に厳しい状況となっている中で、武豊町は中央公園向かい側にある公共交流拠点に、役場を中心とした公共施設の移転を検討されていますが、旧消防署、役場移転後の跡地の具体的な計画は決まっていない状況です。

武豊町やコンサルのゴールありきの計画で役場移転を行うと、知多武豊駅周辺の過疎化、空洞化はさらに進んでしまいます。経済センサスでは2012年に1,279あった事業所数が、2021年には1,131まで減少しています。

2012年に159あった飲食店は、2024年9月で82まで減少しています。知多武豊駅を降りても居酒屋も見つかりません。後継者に悩む飲食店も多く、飲食店は激減してしまうリスクが高くなっています。

これからは武豊町民との対話を重視した駅前再開発を進めていかなければ、武豊町の過疎化を防ぐことはできません。

これまでのように武豊町だけで再開発計画を考えるのではなく、町民と一番良いアイデアを出し合い、武豊町の未来にとってどんな計画を立てたらよいか、徹底的に対話しながら意見交換しながらまちづくりを行うことが必要です。

役場移転を中心とした知多武豊駅の再開発計画は、武豊町を復活させる最後のチャンスです。上記を踏まえ、以下の質問をいたします。

質問

役場移転を中心とした公共交流拠点におけるまちづくりの方針はどのようなものですか?

答弁:籾山町長

町全体のまちづくりの方針につきましては、第6次武豊町総合計画に掲げているところでありますが、始めに、本町の実態につきまして、ご答弁申し上げます。

まず、人口については、全国的に減少している傾向にあり、愛知県全体でも、令和5年10月1日から令和6年10月1日にかけて、15,647人の減少となっております。

一方、本町の人口は、令和6年10月1日時点で43,408人であり、令和5年10月1日からの1年間で84人の増加となっております。

また、本町における転入転出者数は、平成29年から令和3年の5年間で、本町から知多管内の他市町へ出ていく人よりも、知多管内の他市町から本町へ移り住む人の方が、620人以上多い状況であります。

このほか、武豊町商工会の会員数は、令和元年度末では806社、令和6年11月時点でも792社あり、ここ数年は、ほぼ横ばいで推移をしております。

さらに、暫定用途地域の解消した石曽根地区では、民間開発事業の動きが見られるなど、一定の住宅地需要があると捉えております。

このようなことから、様々な選択肢の中から、本町を選んで頂ける方もお見えになる状況であると認識をしております。

こうしたことが、大東建託株式会社が令和6年10月30日に発表した街の幸福度&住み続けたい街ランキング2024<愛知県版>の住み続けたい街ランキングにおきまして、昨年に引き続き、第2位の評価を頂いていることに繋がっているものと考えております。

また、今回の同ランキングでは、住み続けたい街(駅)ランキングにおきまして、富貴駅が初登場、第1位となっております。

これらの評価を頂いていることは、本町にお住まいの方が、町に対し、誇りと愛着をお持ち頂いている結果であると認識をしております。

こうした状況を踏まえ、私どもも、誇りと愛着を持ちながら、まちづくりを進めて参りたいと考えております。

ご質問頂きました、公共交流拠点は、武豊中央公園周辺に位置し、第6次武豊町総合計画及び、武豊町都市計画マスタープランにおきまして、公共公益施設の集積地としての整備を予定しております。

公共交流拠点は、本町の中心的な核となる知多武豊駅からJR武豊駅をつなぐエリアである都市拠点に近接しております。

このことから、両拠点においては、適切に役割分担しつつ、一体的な利便性の高い市街地の形成を図ることとしております。

また、名鉄知多武豊駅西グランドデザインでは、都市計画道路武豊港線の北側の武豊中央公園と、南側の公共機能集積エリアの2つのエリアを公共交流拠点として、位置づけております。

この公共交流拠点におけるまちづくりの方針につきましては、現在、「武豊町公共交流拠点基本構想案」として取りまとめており、12月2日から令和7年1月6日までの期間においてパブリックコメントを実施しているところであります。

本構想の策定にあたりましては、令和5、6年にかけて「子ども・子育て支援アンケート」や「総合計画策定に係る町民意識調査」のアンケート調査を行いました。

また、令和6年6月から7月にかけての住民ワークショップ、令和6年8月に開催した地区懇談会により、町民意向の把握に努めて参りました。

このうちアンケート調査においては、エリアに備えることが望ましい施設や、まちづくりの方向性などを確認致しました。

また、ワークショップや地区懇談会では、より具体的な拠点の使い方を検討するとともに、拠点内で活躍するプレイヤーの発掘や町民のまちづくり意識の醸成にも努めてきたところであります。

これらの調査や検討の結果をもとに、この基本構想では、公共交流拠点の形成に向けた5つの基本方針を整理しております。

基本方針1は、「多様な世代が気軽に立ち寄ることができる交流の拠点」であります。

誰もがいつでも気軽に立ち寄ることができ、町民同士の豊かな交流を育むことができる拠点の形成を目指すものであります。

基本方針2は、「まちの魅力を感じられる、快適で楽しく、利便性の高い暮らしの拠点」であります。

誰もが快適に利用できるユニバーサルデザインを取り入れながら、公共サービスの質を高め、町民の暮らしやすさを向上させる拠点の形成を目指すものであります。

基本方針3は、「災害に強く、安全・安心な暮らしを支える防災の拠点」であります。

武豊中央公園付近は、標高32メートルの高台に位置することなどから、災害時においても安全で迅速な対応ができ、関係機関や専門部署と円滑に連携をとるために必要な施設や機能を備えることで、町民の安全・安心な暮らしを支えるための防災拠点の形成を目指すものであります。ドクターヘリも中央公園にはとめられます。

基本方針4は、「カーボンニュートラルなまちづくりを先導するエコの拠点」であります。

カーボンニュートラルなまちの形成に向けた先導的なプロジェクトとして実践することにより、地球環境に配慮したエコの拠点の形成を目指すものであります。

最後に、基本方針5は、「持続可能な未来に向けて、多様な主体の参加を促す協働の拠点」であります。

多様な主体が関わり続け魅力あふれる持続可能なまちを目指していくために、あらゆる主体が自分事として考える協働の拠点の形成を目指すものであります。

今後は、パブリックコメントで頂いた意見などを精査したうえで、「武豊町公共交流拠点基本構想」を策定し、今年度中での公表を考えております。

なお、拠点整備におきましては、官民連携によるまちづくりを念頭に、民間の有するノウハウの活用も視野に入れて参ります。

今後の予定としまして、令和7年度以降に公共施設基本計画の策定と並行しながら、都市計画法上の諸手続きを経たうえで計画等が固まり次第、施設や基盤整備の設計及び施工を進め、令和14年度の完了を目指して参ります。

質問

役場移転を中心とした公共交流拠点の計画はどのようなものですか?

答弁:建設部長

公共交流拠点は、公共施設の集積により、公的な手続きの効率化を図るとともに、多様な世代・目的の方々が集い触れ合うことで、豊かな交流が育まれるエリアとしての整備を図りたいと考えております。

こうした中、拠点内におきまして、武豊中央公園及び、半田消防署武豊支署を先行して整備して参りました。

武豊中央公園は、地域の人々が憩い、防災機能を備えた安全・安心な公園として位置づけ、防災倉庫、かまどベンチ、マンホールトイレなどを段階的に整備し、令和6年4月に公園全面の供用を開始致しました。

また、同じく令和6年4月からは、公共機能集積エリア内の北西に半田消防署武豊支署を移転・供用開始しております。

このことにより、防災機能を備えた武豊中央公園と半田消防署武豊支署が一体となり、町民の安全・安心なくらしを守る防災拠点が早期に形成されたものと考えております。

このほか、現在策定中の基本構想の案におきまして、拠点内に導入を計画している施設は、役場庁舎、保健センター、交流施設、民間提案施設、広場空間、そして駐車場施設を予定しております。

役場庁舎は、施設の耐震性や老朽化、スペースの狭あい、プライバシーへの配慮、バリアフリー対策などの課題を解決し、町民の利便性の向上、ゼロカーボンシティの実現等へ向けて拠点を形成する中心的な役割として配置します。

保健センターは、老朽化やスペースの狭あい、バリアフリーへの未対応等の課題の解決や、子育てや教育、福祉など役場庁舎との連携を高め、住民サービスの質の向上や職員の業務効率化を図るよう配置します。

交流施設は、誰もが自由に様々な目的で利用できるフリースペースや、天候に左右されず遊べる屋内遊戯スペース等、多様な世代にとって日常の居場所となる施設として、配置を計画します。

民間提案施設は、町民が公共交流拠点へ日常的に訪れる目的となる機能として、民間活力を活用し、集客効果のある施設の導入を目指すものとなります。

広場空間は各施設のつながりを生み、施設の連携のほか、屋外の多目的に使用できる空間として配置します。
そして、駐車場施設は、これらの各施設に必要な駐車台数を確保するとともに、コミュニティバスの停留所や、自転車駐輪場等を含め各施設の配置に合わせた適正な位置と規模の施設を配置します。

また、それぞれの施設の配置としましては、役場庁舎と保健センターは業務の連携を踏まえた配置とし、民間提案施設は外部からの見やすさを考慮し、交流施設は各施設との連携を見据えた配置とするなどの方針を定めております。

今後は、民間事業者との連携の可能性を模索しつつ、導入施設の具体的な内容や配置、事業手法等の検討を進めるとともに、拠点整備に向けた都市計画の枠組みを決定し、計画的に事業化を目指して進めて参ります。

質問

役場の跡地はどのように利用する予定ですか?

答弁:建設部長

現在の役場庁舎敷地を含むエリアは、名鉄知多武豊駅西グランドデザインにおいて、「にぎわい創出エリア」として位置付けております。

このエリアは、鉄道利用者が町内で最も多い名鉄知多武豊駅西口の、にぎわい創出の観点においてポテンシャルの高いエリアであります。

そのため、町内外から人が集い、多様な交流が生まれるにぎわいあふれるエリアとして、まちづくりを進めることとしております。

名鉄知多武豊駅西グランドデザインにおける取組方針では、「まちの玄関口」として機能性が高いシンボリックな駅前空間の形成を目指すこととしております。

にぎわい創出エリアでは、駅前広場やアクセス道路の改善、歩道の整備などとあわせ、公共空間の修景整備や、官民が連携した機能性が高い駅前空間の形成等を目指して参ります。

また、名鉄知多武豊駅西グランドデザインにおいて、現在の役場庁舎敷地の跡地は、多様な世代が交流できる空間づくりを図り、交流機能や子育て支援に関する機能等の立地誘導や、様々な使い方ができる多目的な空間等の検討を行うこととしております。

しかしながら、現時点においては、役場庁舎敷地の跡地利用についての具体的な検討までに至っておりません。

役場庁舎跡地に求められる利用方法につきましては、人口減少や少子高齢化の進展、町民ニーズの多様化等、まちづくりを取り巻く環境の変化に伴い、時代とともに変化していくものと考えております。

役場庁舎跡地の土地利用を図るまでには、もうしばらく時間がかかるため、適切なタイミングを見極め、長期的な視点を持ち、その時代のニーズを注視しながら検討をし、各種ある選択肢の中から、有効な活用策を選択して参りたいと考えております。

なお、検討の際には、民間事業者への当該敷地の利活用の意向把握に努めるなど、公共利用のほか、民間事業者によるにぎわい創出に資する利用も含め、進めて参りたいと考えております。

再質問

武豊町の人口は2024年に84人増加とご答弁いただきました。正しい人口構造を知ることがまちづくりには重要です。武豊町の人口は2020年から減少しており、外国人が増えたことが人口増加の実情です。

アフターコロナで外国人雇用が増えたことで、2023年は174人、2024年は146人の外国人が増え、外国人の人口が1,503人まで増えています。その一方で、日本人の人口は2020年から毎年減少し、2024年度も減少しております。

日本人が住みたいまちづくりには、何が重要だと考えていますか?

答弁

総合計画にあるが、豊かな自然環境、交通利便性が快適な生活環境が必要だと考えている。安全な道路整備環境、公共交通、公共下水道のインフラなど整っていること。

再質問

平成29年から令和3年の5年間で知多半島内の社会増減数が620以上多いというご答弁をいただきました。まちづくりで移住者を増やすためにも、最新の社会増減数で議論することが重要です。

私が持っているデータは武豊町全体の社会増減数となりますが、平成29年(2017年)から令和3年(2021年)は687人増、令和1年(2019年)から令和5年(2023年)の合計は384人増となっており、たった2年で社会増減数は303人減少しています。

住民基本台帳人口移動報告では令和5年度までのデータが公開されているのにも関わらず、5年間の社会増減数が一番多い2年前のデータをご答弁いただいた理由は何ですか?

また、他の数字の答弁部分では1年間の数字でしたが、社会増減数だけ5年合計の数字を使って比較基準を合わせなかったのはなぜですか?

答弁

数値については令和5年3月策定の駅西グランドデザインの中における地域間の転出、転入の超過状況から抜粋したもの。

再々質問

2年前の売上を見ながら会社経営する人はいるのでしょうか?最新の数字を見て経営するのが普通ですがそのあたりいかがでしょうか?

答弁

答弁にはならないかもしれませんが、あくまで駅西グランドデザインのデータを抜粋したものとなる。

(コメント)
最新の数字で議論いただければと思います。

再質問

武豊町商工会の会員数が横ばいで推移しており、町内事業者は減っていないかというご答弁をいただきました。まちづくりには商工会など事業者と連携することが重要です。

私は武豊町商工会の青年部に所属しており、青年部や事務局が新規会員勧誘を必死に行うことで、30社減っても30社増やす形で会員数を維持し、武豊町外の会員も約20社増やすといった努力があるからです。

その一方で、商工会青年部も以前は100社以上所属していましたが、現在は50社を切っています。今後5~10年で青年部がなくなってしまう予測も事務局から出ています。32歳の次は25歳しかいません。商工会の実情は厳しいなと感じています。

武豊町商工会青年部に所属しているからこそわかるリアルな危機感と、武豊町が認識している商工会の危機感には、大きな温度差があります。

経済センサスではこの10年間で100以上事業所数が減少していますが、商工会の会員数は横ばいだから、まちづくりに必要な中小事業者への支援は十分だと考えているのでしょうか?

答弁

今年度から創業支援補助事業、中小事業者応援事業などをやっている。各市町いろんな支援がある中で創業者支援は8件の応募がある。そのうち4件が女性の応募。一定の評価の中での支援ができているとの認識。

再質問

まちづくりと商工業の発展は切り離せません。しかし、武豊町はまちづくりの発展に欠かせない商工費の予算も少ないです。

令和5年決算で全体比率の0.93%、人口規模の近い東浦町は2.3%、半田市は3.5%となっており、知多半島内の他市町と比べても商工費が少なくなっています。まちづくりに重要な商工費が低い理由は何ですか?

答弁

商業、観光に対する費用。11月産業まつり、観光協会の補助金、創業者支援補助金などを準備している。その積み上げとしての予算として成り立っている。少ないかと言われるかと答弁しかねるところ。

再々質問

官民連携のまちづくりをしなければ、武豊町の駅前発展は非常に難しくなっています。今後のまちづくりで駅周辺に飲食店を出店する場合、半田市のように最大200万円の補助金を出すといった支援は考えていますか?

答弁

いろんな市町の状況に応じた支援を行う。これから駅東・駅西で中心市街地や駅前支援などを進める中で支援が必要と判断すれば、創業者支援の中身を変えたり、新たな施策を出したりと、必要な支援は進めていく。

再質問

大東建託の住み続けたい街ランキングで冨貴駅が1位とご答弁いただきました。街のブランディングにとって喜ばしいことです。

その一方で、53,299名を対象にした回答数36で1位というランキングの信用性を武豊町はどうお考えですか?

答弁

大東建託のランキングについては30名以上回答があることが基準としている。その回答数があれば一定の信頼性があると認識している。

(とばコメント)
36名の回答数の1位のアンケートって信用できますかね、、武豊町の人口って43,000人いるんですけどね、、

再質問

役場移転の予算計画額はいくらですか?

答弁

現時点では庁舎等の整備内容の検討を行っていないため、整備費の算出は行っておりません。

再々質問

役場移転の基金はありますか?建設債の発行も検討していますか?

答弁

庁舎建設に合わせた基金は5年度決算で5億円ほど。積立を行っていく。
建設債の事業手法によって考えていく

再質問

知多武豊駅周辺の空き地買収計画はありますか?

答弁

駅周辺の用地取得の計画はありません。

再質問

新役場周辺に移転することが決まっている公共施設は何ですか?

答弁

公共交流拠点基本構想案において、役場庁舎と保健センターを移転、集約する。

再々質問

それ以外の公共施設は移転する計画はないのですか?

答弁

現時点ではない。

再質問

武豊町役場、消防署跡地の利用方法は決まっていますか?

答弁

跡地の具体的な利用方法は未定。

再々質問

消防署跡地は駅からも近く道路沿いでいい土地です。空き地のままにしておくなら利用したいという声も多くいただいております。消防署跡地はいつまで空き地のままにしておく計画ですか?暫定利用としてマルシェ、簡易駐車場などで利用できませんか?

答弁

駅西グランドデザインでにぎわい創出エリアとしている。計画に沿った利用方法を検討するので、当面は本格的な跡地利用は難しい。暫定利用については周辺の道路の状況、住民などの要望をふまえて土地利用を検討。

再々質問

跡地の利用方法が決まっていないということは、町民の想いや意見が反映される自由度があるという認識でよろしいですか?

答弁

今後の具体的な計画策定の段階において、町民や事業者等の想いなどを伺いながら進めていく。

再質問

武豊町のアンケートは自由項目が少なく、答えが誘導されるアンケートが多いと感じています。ワークショップの結果や町民の意見をもとに、町民の意見がきちんと集計できるアンケートの項目は作れますか?

答弁

記述式、選択式などは回答率が低くなる傾向にある。その他項目などを設け自由記述しなければいけないと考えている。

再質問

これまでワークショップなどに参加した人から「役場のゴールありきのワークショップで自分の意見が反映されず、参加した意味がなかった」という声を多く聞いています。役場、コンサルのゴールありきのワークショップになっていませんか?

答弁

ゼロベースで意見を伺うものではなく、地区の位置づけや地理条件などを示し行うもの。出された意見や考えが、そのまま形になるものばかりではないが、反映されているものもあると認識している。

再質問

半田市のまちづくりではスーパー公務員として働く職員がおり、スーパー公務員として働くことを受け入れる半田市役所の体制があるからこそ、まちづくりが活性化しております。

武豊町にもスーパー公務員として働ける人材はいると考えています。スーパー公務員が活躍できる体制にできませんか?

答弁

若手職員による、政策研究会や政策提言などの自由な発想のもと、よりよい行政サービスにつなげる取り組みを行っており、職員の活動を後押しすることが重要であると考える。

再質問

武豊町はコンサルを入れて計画を立てることが多いです。コンサルは内製化できないもの、外注したほうが良い成果が得られる場合にお願いすることが多いです。

まちづくりにおいては、何でもコンサルを入れるよりも、武豊町の職員が町民と一緒に考えたほうがいいまちづくり計画も多いように感じます。今後のまちづくり計画もコンサルありきで計画を進めるのでしょうか?

答弁

計画策定にあたっては、あくまで町が主体となり進めていくものです。専門コンサルタントの知見やノウハウを得て行う必要があると判断した場合は、コンサルタントへ委託し計画を策定していくものと考える。

再々質問

知多武豊駅を降りても居酒屋さえありません。武豊町から県外に下宿している大学生から「知多武豊駅に何もなくてやばい。今の武豊町には大学卒業したら戻ってきたくない」という声も聞きました。

また、若者が遊べる施設が少ないと高校生からもよく聞きます。「駅前で遊ぶのではなく中央公園で遊ぶ」と高校生からの意見が返ってきました。駅前の玄関口としてどんな施設があればいいと考えていますか?

答弁

駅周辺だと商業とかサービスとか住居など様々な機能が必要と考えている。各種行政だけだと整備できるものではないと考えておりまして、民間企業との連携なり、情報共有、それに応じていろんな施設の立地誘導を行うのが行政の役割と考えている。

提案

最後に意見を述べさせていただければと思います。

武豊町のまちづくりを成功させるには、役場やコンサルだけでまちづくりを決めるのではなく、町民との対話を通じて一緒にまちづくりをすることが重要です。

三菱UFJ銀行の撤退、知多武豊駅など全駅が無人化、駅東の区画整理によってみゆき通りの店舗が減少し、旧消防署も空地となりました。知多武豊駅に降りても居酒屋も見えないさびしい駅前となっています。地方の若者が知多武豊駅に降りたときに、「武豊町に住みたい」と思えるでしょうか?

そして、知多武豊駅東口のさみしい現状を見ると、これまでの武豊町のやり方では失敗する可能性が非常に高くなっています。これまでの武豊町のやり方が正しかったなら、知多武豊駅はもっと栄えていたと思いませんか?

役場移転計画は相当ひどい計画でない限り成功すると考えています。移転計画で一番の問題は役場の跡地利用です。

役場には300名以上の職員がおり、駅周辺の飲食店も支えています。跡地の活用をきちんと考えないと、駅周辺の飲食店がさらに減ってしまう可能性が高くなります。

今回のまちづくりは、武豊町が復活する最後のチャンスです。武豊町やコンサルだけでまちづくりを進めるのではなく、武豊町民と対話しながらアイデアを全部出し合いながら、まちづくりを進めなければ武豊駅周辺の復活は難しいでしょう。

それくらい武豊駅周辺の再開発は難しいですが、駅前に何もないだけに再開発の計画次第で大成功する可能性もあります。

だからこそ、駅前が観光スポットにするくらいのアイデアを武豊町民みんなで全部出し合い、一緒にまちづくりをすることが大切です。美浜町、南知多町、武豊町の人が、半田や名古屋まで行くのではなく、武豊町に遊びに行こうと思えるまちづくりも大切です。

また、今後の維持費を減らすためにも、公共施設の統廃合と複合施設化も含め、長期的な視点をもってまちづくりに投資をするべきです。

公共施設の統廃合が必要になっても、税収が減ってしまえばその費用を出せない地方自治体が出てきています。

例えば、ゆめたろうプラザは2億円、中央公民館は7,000万円の維持費がかかっています。同じ設備・機能がある施設は統廃合で複合施設化し、今よりもっと便利な場所に移転しながらも維持費を下げることが必要です。駅近くにゆめプラがあれば便利なのにという町民の声も多いです。

また、歴史民俗資料館は約4,000人の入館者数に対して約4,000万円の維持費がかかっています。1人の入館者数に1万円のコストがかかっているわけです。歴史は大事ですが常設する必要はなく、移転後の役場に展示スペースを設け、維持費を下げてほしいという町民の声もあります。

そして、籾山町長も引退を宣言し、2025年4月の武豊町長選挙で新しい町長が決まります。

これからは誰も経験がしたことがない人口減少時代に突入します。誰も経験したことがないから、これまでの実績や経験が通用しない時代となりました。

行政の当たり前にとらわれず、民間の当たり前を取り入れていかなければ、武豊町の政治は何も変わっていきません。

日本の政治は大きく変わり出しており、武豊町の政治も大きく変わるタイミングだと強く感じており、2025年4月の武豊町長選挙が武豊町の未来を変えるタイミングになると感じます。

最後に、今回のまちづくりは武豊町の成功・失敗を分ける大きな武豊町の事業です。若い職員を中心としたまちづくり推進室には大きな期待をしています。町民との対話を通じ、一緒にまちづくりをできる体制を作っていただければと思います。

知多武豊駅周辺の悲しい現状

三菱UFJ銀行武豊視点の跡地

武豊町の旧消防署の跡地

知多武豊駅東口の悲しい現状1

知多武豊駅東口の悲しい現状2

感想

知多武豊駅前は本当にさびしい状態となっています。一番乗降者数が多い駅なのに、飲み屋も見えない駅前となってしまいました。

役場移転をすると駅前の過疎化がさらに進んでしまう可能性が高いです。だからこそ、役場移転後の跡地をどう利用するか考えなければいけません。

無理に役場移転を急ぐ必要もないのかなと思うくらいです。それくらい、移転計画は知多武豊駅周辺に大きな影響を与えます。

だからこそ、役場やコンサルだけで考えるのではなく、武豊町民と対話を通じてアイデアをすべて出し合い、一緒にまちづくりをすることが重要です。

役場の一方的な行政から、民間視点の行政へ。そうしなければ、武豊町の過疎化は待ったなしです。この10年が武豊町を復活させる最後のチャンスだと思います。だからこそ、口先だけの官民連携から本気の官民連携をしてほしいです。

役場出身の町長ではなく、民間出身の町長が必要なタイミングが来たと思います。

参考データ:駅前の町有地

役場周辺の町有地の状況は、現役場庁舎敷地、役場東側の長尾山駐車場、武豊交番敷地および、現在解体工事中の旧半田消防署武豊支署敷地などとなる。

参考ページ

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
詳細プロフィール

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