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愛知県立武豊高等学校に給食導入ができないか

2023年12月26日 更新2023年09月06日 公開

愛知県では2025年度から中高一環の県立高校4校で、給食の試験導入をする方針です。高校に給食があると、弁当を作る親の負担も軽くなります。

そこで、令和5年第3回定例会で「愛知県立武豊高等学校に給食導入ができないか」について、一般質問を行いました。

高校に給食

一般質問の趣旨説明

愛知県教育委員会は、2025年度から中高一貫となる県立高校4校で、給食を試験導入する方針を示しています。試験導入で好評だった場合、他の全日制の県立高校にも導入する予定です。

現在、夜間学校では給食制度は導入されていますが、全日制の高校には給食がなく、共働きの親が弁当を作るのは、大きな負担となっています。

また、弁当を作らない場合、お昼ごはんの購入費用は経済的な負担となっており、毎回購入する手間も発生しています。

さらに、武豊町では給食センターの建て替えを検討しており、今後の給食供給数を決める重要なタイミングとなっております。

給食センターの建て替えが完了したあとに、武豊高校への給食導入することが決まった場合、給食を提供できない可能性が高いからです。

弁当を作る親の負担を減らし、武豊高校の魅力を高め、武豊高校を今後も存続させるためにも、以下の質問を行います。

2025年度からの試験導入に合わせて、県の導入を見越す形で武豊高校でも給食導入試験ができないか?

愛知県教育委員会は、2025年度から中高一貫校となる、県立高校4校で、希望する生徒を対象に給食を試験導入する方針を示しました。

現在、県立の全日制高校においては給食はなく、生徒が家庭より弁当を持参するケースが多く、共働き家庭の増加などで各家庭の負担が大きくなっていることが課題となっております。

愛知県では各家庭の負担低減を図ることを目的に給食の試験導入を決めており今後、給食センターや民間の事業者からの供給体制を調整するとしています。

本町においては、令和8年度に建設予定であります、新しい学校給食センターの想定食数を約4,000食と見込み施設規模などの検討を進めております。

武豊高校への給食導入を見込んでいくことになりますと、施設の規模が大きくなることや、設置する調理機器や食器・食缶等の数も増やさなければならなくなります。

新しい学校給食センター建設においては、多額の費用が必要となるため、国の交付金等の活用を考えておりますが、その場合、県立高校分につきましては交付金等の対象外となることから、町にとって大きな負担となります。

このようなことからも、実現が大変困難であり、見通しの立たない現段階において、愛知県の導入を見越しての給食の試験導入に取り組むことは難しいと言えます。

本町としましては、今後の県の動向を注視して参りたいと考えております。

武豊高校に給食を導入する場合、県の費用負担や補助金を活用して、給食センター運営が、赤字にならないようにできるか?

繰り返しのご答弁となりますが、武豊高校への給食センターからの給食提供は難しいものと考えております。

最後に意見

学校給食法は義務教育の学校に対するもので、全日制高校に関する学校給食法はありません。

また、「夜間課程を置く高等学校における学校給食に関する法律」第5条1項では、「夜間学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに夜間学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、夜間課程を置く高等学校の設置者の負担とする。」となっています。

そのため、高校への給食導入をする場合、県が費用負担する可能性が高いです。

そこで、武豊町が愛知県と連携しながら、武豊高校への給食の試験導入を行い、給食提供に伴う給食センター増設費用や経費などは、愛知県に負担いただく形で、試験導入できないかと考えております。

また、秋田県立羽後高校では給食提供宮城県の志津川高校ではおかずのみの給食提供をしています。

今後の県の動向次第とはなりますが、生徒数の減少が見込まれる高校では、給食導入は一つの魅力となりえます。また、弁当を作る親の負担を減らすことができます。県と連携しながら、武豊町ならではの給食施策を考えていただければと思います。

感想

高校の給食は学校給食法で定められていないため、愛知県では弁当持参、お昼ごはんを自分で購入、パンなどを購買するといったケースが多いです。

私も高校に通っていたときは、最初は親が弁当を作っていましたが、途中からはお昼ごはんをコンビニなどで買ったり、高校でパンを注文したりしていました。親はお昼代を渡すのも大変だったと思います。

もちろん、自分でお昼ごはんを買うのは最初は楽しいのですが、途中から自分でお昼ごはんを買うのも面倒になってくるし、いつも同じパンだと飽きていました。唐揚げパン、焼きそばパン、メロンパン…たまには違うものが食べたい…

かといって、親も一度弁当を作るのをやめると、もう作りたくなくなるものです。弁当も続くと飽きてきますし。でも、弁当作ってくれる人を見ると、それはそれでうらやましかったり。

そして、こういうテーマを掲げると、以下のような反対意見もいただきます。

「高校で弁当を作るのが親の愛情だ」
「今の親は甘やかされている」

確かに私の高校時代では共働きは少なかったので、弁当を作る余裕のある家庭も多かったです。

しかし、今は共働きが増えており、昔のように弁当を作るのは本当に大変だと思います。東京時代に子どもが幼稚園だったとき、仕事をしながら弁当を作っていたときがありますが、本当に大変でした。

また、私は東京で働いていたときは、東京や神奈川出身の人から「高校は学食だった」という話を聞き、驚いたものです。

愛知県だと弁当持参や自分でお昼ごはんを買うのが当たり前でしたが、学食が当たり前の人もいるわけです。高校で弁当は当たり前ではないんだなと感じました。スラムダンクで桜木花道は学食を食べていましたよね?

最後に、武豊高校は県立のため、町単独で判断できることではなく、愛知県と連携を本気で考えなければ、実現は難しい一般質問となっています。

ただ、愛知県が試験導入をするということは、将来的には高校でも給食や弁当導入する流れになると思います。

そこで、こんな武豊町になってほしいなという想いで、武豊高校に給食導入ができないかという一般質問をさせてもらいました。

テーマが残るだけでも、将来につながるかもしれないと思ったからです。種はまかなければ、花は咲きません。

また、ちょうど給食センター建て替えのタイミングだったので、建て替え完了後に試験導入が決まったら、武豊町は対応できないだろうなと思ったからです。

4ヶ月くらい議員をやって、自治体単独で行える政策は、意外と少ないと感じることが増えました。国や県との連携をしなければ、本当に住民に必要な政策ができないなと感じることも増えました。

そして、元明石市長の泉さんのツイートを見て、行政に必要だと自分が感じていたのはこのことだと思いました。

既存の枠組みにとらわれず、本当に必要な政策を提案していける政治家でありたいと思いました。行政の当たり前にとらわれると、本当に必要な政策は見えにくくなるんだと感じた今日このごろ。

武豊高校生からのリアルな要望

武豊高校で購買が終了してしまったため、高校生から給食導入してほしいというリアルな声がありました。

武豊町の通学路ではお店も少ないので、近くの焼肉屋さんが500円弁当を出してくれているそうですが、それでも毎日弁当を買えば1万円くらいになります。

親の負担もあるし、毎日購入するのも大変だし、それなら武豊町の給食センターから給食を配送できればいいのにと思いました。

愛知県もそういう動きあるし、町と県の連携が今後重要になるのになと思います。給食数も減っていくし、武豊高校だって入学者数が減っているから、武豊高校ならではの強みになるのにな。

民間だったらすぐにやれることを、お上がやるとめちゃくちゃ時間がかかるのは本当に不思議です。そこにニーズがあればやればいいのです。

参考ページ

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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