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ふるさと納税を活用した返済不要の奨学金制度の設立について

2023年12月23日 更新2023年12月06日 公開

ふるさと納税を活用した返済不要の奨学金制度の設立について、2023年第4回定例会で一般質問を行いました。

*当初はふるさと納税をするかわりに、返済不要の奨学金制度を支給と考えていました。しかし、寄付の強要に該当する可能性が高くなったため、ふるさと納税を積極応援してもらうことで、奨学金基金の継続を目指すことにしました。

趣旨説明

大学に通いたいけれど、経済的な理由で大学をあきらめてしまう子どもがいます。

日本学生支援機構の給付奨学金を利用できればいいのですが、家計基準、学力基準を満たさなければ、最大約161万円の給付型奨学金を受けることはできません。

無利子型の第一種奨学金を受ける場合でも、数百万円の借金を背負って社会人をスタートすることになります。

奨学金返済が社会問題となっており、返還が遅れると延滞金も発生します。

また、国民負担率も46.8%と伸び続け、平均年収前後の世帯の生活が苦しく、大学資金まで出す余裕がなくなっています。

そこで、平均年収前後の世帯を中心とした武豊町の子どもに向けて、武豊町独自の返済不要の奨学金制度を設立することが必要です。」

生活困窮世帯に対する奨学金支援は手厚いですが、少しでも家計基準を超えた中流世帯が一番苦しい」傾向にあるからです。

武豊町に返済不要の奨学金制度があれば、家庭の経済的な理由で大学に行くことをあきらめる武豊町の子どもを減らすことができます。また、子育て支援が手厚い武豊町で子育てしたいパパママを増やすことができます。

少子高齢化で43,000人から36,000人まで、人口減少が予想されている武豊町だからこそ、今すぐ少子化対策を行うことが重要です。

「知多半島で一番子育てしやすい町」

を目指し、「武豊町ならではの返済不要の奨学金制度」で「子育てに手厚い町としてブランディング」することが重要です。

しかし、武豊町の財政を考えると、奨学金が継続できる財源を考える必要があります。そこでふるさと納税を活用した、武豊町独自の返済不要の奨学金制度を設立したいと考えています。

ふるさと納税の使用目的が明確となり、返済不要の奨学金を応援したい人からのふるさと納税額を伸ばすことで、奨学金を受けられる子供の数を増やすことができます。

一方、武豊町は「大企業の工場を中心とした企業税収が多い」ことに甘え、産業や観光などを十分に育てずにきました。その結果、ふるさと納税額は知多半島でワースト1位です。ふるさと納税を伸ばすことも必要です。

そこで、ふるさと納税を活用した奨学金の制度案を簡単にご紹介します。

制度概要

武豊町在住の大学などの学校に通いたい子供を対象に「年額最大50万円×通学年数」で、返済不要の奨学金を支給

対象の学校

大学、大学院、短期大学、専修学校

対象者

・武豊町に1年以上居住する生計維持者の子ども、及び、準ずる方
・学業に真面目に取り組んでいる
└進学前:5段階評価で平均3.5以上が目安
└進学後:1年生は進学前と同様、2年生以降は単位を一定数取得、もしくは、成績が上位1/2以上とする
└ただし、奨学金の利用が必要な理由を応募書で説明でき、面接でアピールできる場合、上記条件に当てはまらなくても、返済不要の奨学金を支給(遠方の場合は、Zoomなどで面接を可能とする)。

ただし、日本学生支援機構の給付型奨学金を受けている場合は対象外

基金運用

*ふるさと納税額が増えれば上限金額、対応人数を増やせるので暫定計算

基金源

1. ふるさと納税全般

ふるさと納税は子育て支援に使うこととし、ふるさと納税のブランディング、目的の明確化を図る

2. 奨学金を使途目的としたふるさと納税

3. 企業版ふるさと納税

子供の支援に手厚い企業を中心に、返済不要の奨学金に協力したブランディングとして基金を集める。

当面は運用予算が足りないので町が補填しますが、「ふるさと納税」を活用し、返済不要の奨学金制度が「ふるさと納税」だけでの継続を目指す。

また、返済不要の奨学金利用者が、学校を卒業して武豊町外に出た場合、「ふるさと納税」を中心とした武豊町の奨学金制度への積極的な応援をお願いし、奨学金制度の基金継続を目指します。

選考方法

などの各種書類提出を提出。応募多数の場合、書類提出者を面接するといった選考を行うことで、本当に奨学金を必要としている子供に支給できるようにする。

上記を踏まえて、以下の質問をいたします。

質問:ふるさと納税制度における寄附額と返礼品の現状は

ふるさと納税の寄附額につきましては、令和3年度は2,773万5千円、令和4年度が2,752万9千円となっており、ほぼ横ばいの状況となっております。

また、町民の方が、他の自治体にふるさと寄附をすることにより、本町の住民税から控除された税額は、令和3年度は6,661万8千円、令和4年度が8549万5千円となり、他の自治体へ寄附する額が増加傾向にあります。

次に、本町にふるさと納税して頂いた方へお渡しする、返礼品の現状についてであります。

まず、返礼品の内容としましては、本町の特産品である、みそ、たまりを中心に、お米やお肉、更には、ゴルフ場の利用券など、本町のPRや地域産業の振興につながる商品やサービスなど、全体で41品となっております。

なお、これらの返礼品の品数につきましては、総務省による基準の厳格化や事業者の都合等によりその数に変動が生じて参りますが、町内事業者のご協力を頂きながら、微増ではありますが品数は増えている状況にあります。

質問:ふるさと納税制度による寄附金を増やすための、新たな取組や今後の展開は

寄附金を増やすための新たな取り組みにつきましては、令和4年度に、返礼品の募集チラシ約800部を商工会会員の皆様へ配布し、返礼品提供の協力依頼をさせて頂きました。

また、飲食店など新たな返礼品となる可能性のある事業者へ、職員が訪問し、制度の仕組みや目的などをお伝えすることで、新規返礼品の開拓に取り組んでおります。

これらの取り組みの結果、複数の事業者より、返礼品提供の意向が示され、現在、新たな返礼品の登録作業を進めている状況にあります。

あわせまして、町の観光場所や特産品を掲載したふるさと納税用のチラシを作成し、返礼品を発送の際に同封しております。

寄附をして頂いた方にチラシを見て頂き、次の寄附へと繋がるよう、PR活動にも取り組んでおります。

また、返礼品を掲載するポータルサイトにつきましては、これまでの5サイトに加え、本年10月から新たなサイトの掲載も開始し、寄附者の拡大を目指しているところであります。

課長級に対してふるさと納税研修を実施し、ふるさと納税の意識を向上させています。

今後につきましては、更なる返礼品の発掘に努めていく事に加え、寄付者の手続きを簡素化する、ワンストップ特例申請のオンライン化の導入などにつきましても、検討を進めて参りたいと考えております。

質問

返済不要(給付型)の奨学金制度を設立し、大学に通いたいけど通えない子どもたちに、夢を与える子育て支援策を行う自治体もありますが、武豊町として導入の考えはあるか

(回答)
返済不要の給付型奨学金制度につきましては、独立行政法人日本学生支援機構により、令和2年4月から新制度として支給を行っております。

給付型奨学金の対象となることで、あわせて、大学・専門学校等の授業料・入学金も、免除または減額がされるものであります。

また、民間においても返済不要の給付型奨学金制度が創設されており、支給条件を設定して行われております。

自治体独自の給付型奨学金制度につきましては、制度を創設して取り組んでいる自治体もあり、それぞれが明確な目的を定め、効果を狙って実施しております。

主な目的としては、経済的な理由により修学が困難な方への支援を目的にしたもの、また、Uターンなど移住を目的としたものとなっております。

議員ご提案の制度につきましては、子育て支援としての目的は明確でありますが、対象者となりうる方に対して給付を受ける方が少数で、費用対効果を見込む上で町民から頂いた町税等で実施するには難しいと考えております。

このことから、町単独予算による給付型の奨学金の創設は、考えておりません。

質問

ふるさと納税を活用した返済不要の奨学金制度を設立することは、子育て支援に有効と考えるが、武豊町としてはどう考えるか

(回答)
ふるさと納税制度につきましては、寄附をして頂ける方が、寄附する自治体が示す事業の中から、寄附金の使途を選択することが出来ます。

本町では、寄附金の使途を、「福祉関連事業」「子育て支援事業」「環境関連事業」「教育環境整備事業」「その他町長にお任せします」の5事業から選択することができます。

返済不要の奨学金制度の事業化につきましてはご答弁させて頂きましたが、ご提案頂いた制度に限らず、本町として実施している事業に対しては、ふるさと納税の寄附額を充当し、活用することは可能であると考えております。

また、事業内容によっては、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングなども考えられます。

ふるさと納税の運用につきましては、今後、更なる調査研究をして参りたいと考えております。

質問

2023年7月にふるさと納税の運用ルールが変更となりました。自分の会社の商品が返礼品になるかどうか、事業者が判断することが難しくなっています。

地場産などの変更ルールについて勉強会を開催しているのでしょうか?官民連携でアイデアを出し合わなければ、ふるさと納税の拡大は難しいです。

(回答)
ふるさと納税制度が始まった平成27年度に町内の事業者及び商工会に対し、説明会を行ったことはありますが、近年は開催しておりません。

返礼品の基準は、その原材料や製造工程の主要な部分が町内に行われている等の基準が総務省により定められておりますが、必ずしも明確な基準値がないものもあります。

そのため、職員が返礼品の提供を依頼する際に、事業者ごとに材料の原産地や製造工程をお聞きして、返礼品として登録可能か個別に判断して対応しております。

質問

令和5年7月21日総務省による「ふるさと納税に係る指定制度の運用についての&Aについて」で変更となった返礼品の基準を満たすルールについて、町内事業者に周知していますか?

「半分を一定程度以上上回る割合なら地場産扱い」
「熟成肉は愛知県内の肉であればOK」
「商品セットなら地場産は7割以上にする」

といったポイントを伝えることで、返礼品のアイデアが浮かぶ事業者も増えるのではないでしょうか?

(回答)
ふるさと納税に係る制度改正等については、事業者へ広く周知を致しておりません。制度改正による影響を受ける事業者に対しては、新たな対応について個別に協議しております。

(例)
・伊藤商店新規6品済
・既存の事業者や新規の事業者には改正内容を踏まえた上で、返礼品の新規登録を個別に依頼

ふるさと納税に係る指定制度の運用についてのQ&Aについて

質問

ふるさと納税はECサイトのSEOマーケティングが大事ですが、売上の多い商品、検索数の多いふるさと納税関連のキーワードは調査しているでしょうか?

また、どういった返礼品なら寄附額が増えるといった、マーケティング視点での対策は行っているでしょうか?

(回答)
売上や需要の多い返礼品のキーワードの調査は個別に行ってはおりませんが、ポータルサイトに返礼品のランキング表示があり、一般的に需要の高い返礼品やカテゴリー(果物・肉・海鮮・日用品等)を事業者に説明のうえ、新たな返礼品の登録についてご検討頂いております。

質問

地方自治体もマーケティングの時代です。マーケティングが得意な地方自治体は、新聞、テレビなどメディアへの取り上げも多く、知名度も高まっていきます。武豊町のマーケティング体制はどうなっていますか?

(回答)
現在マーケティングなどの情報収集はできていない状況です。

質問

ふるさと納税サイトの人気ランキングから、武豊町でも実施できそうな寄附額が増える返礼品の提案などはしているのでしょうか?また、他市町の動向は伝えているのでしょうか?

知多半島内のふるさと納税額は、

大府市:15.9億円(おせち、エアウィーヴ)
東浦町:4.3億円(カリモク家具、牛肉)
南知多町:2.6億円(しらす、まるは食堂のコース)
知多市・1.6億円(サントリーのウィスキー知多)
常滑市:1.2億円(盛田調味料、トマト、まるはのエビフライセット)
美浜町:9,950万円(えびせん、フルーツ)
半田市:8,500万円(ブリオのあいぽーく)
阿久比町:4.340万円(お酢、バッグなど)
東海市:3,460万円(えびせんべい、ジャムなど)
武豊町:2,750万円

などの需要が高くなっています(武豊町は知多半島でワースト1位)。

(回答)
町内全事業者への返礼品の提案は出来ておりませんが、他市町の状況を参考に、返礼品として取り扱っている事業者へ提案はさせて頂いております(知多牛、美容院、フルーツ、回数券、トマト、ジャムなど)。

質問:訪問して断られる場合の大きな理由は何でしょうか?

企画政策課としてさまざまな企業に訪問しました。昨年度以降に訪問等した事業者から断られた理由としましては、

などが大きな理由でありました。

質問:断られた理由から武豊町がどう支援すれば、返礼品事業者を増やせると考えていますか?

さまざまな理由がありますが、事業所の設備投資などに補助を出すことを考えながら、支援をしていければと考えております。

質問:新規の返礼品は何件増えたのでしょうか

事業者への戸別訪問や相談により、令和3年度の新規返礼品は6品(全体37品)、令和4年度の新規返礼品は4品(全体37品)、令和5年度は11月までに新規返礼品9品(全体で41品)を追加しております。

質問

返礼品事業者になると、真空パック、冷凍機器など包装や保存設備の導入コストも高く、郵送の手間もかかります。

補助金が出るとお聞きしましたが、補助金導入前にこれらの設備をテスト利用できる共同設備などはないのでしょうか?ふるさと納税に参加する事業者側のハードルを下げることができます。

(回答)
補助金につきましては、現在検討を進めているところであります。共同設備につきましては、現在のところ設置の計画はございません。

質問

上記の仕分け、配送部分を5割以内の経費になる形で、委託できるような町内業者はないでしょうか?共同配送センターのような形で、10%ほどの金額をマージンとすることで、5割以内ルールも達成しやすくなります。

(回答)
現在の返礼品は、事業者が設定した曜日に配送業者が伝票を持参し、集荷し、全国に配送をしております。

また、返礼品毎に、常温・冷蔵・冷凍の配送種別があり、その種別毎に集荷に伺っております。事業者からは、伝票作成や集荷の手配が必要ないため、概ね好評をいただいております。(町内の佐川急便が集荷しています)

質問

スマホから簡単に申請できるオンラインワンストップ特例制度は必須ですが、導入予定はいつでしょうか?

(回答)
ワンストップ特例申請のオンライン化に関しては、現在早期導入に向け、検討を進めております。令和6年度には導入できればと考えております。

質問

給付型奨学金の家計基準は厳しく、

最大約161万円の給付型奨学金を受けられる第一区分は「市町村民税所得割が非課税」で年収目安は300万円
約108万円を受けられる第二区分の年収目安は400万円
約53万円を受けられる第三区分は年収の目安は460万円となっています。

私が武豊町の奨学金対象者として想定しているのは、基準の年収を少しオーバーすることで、給付型奨学金を受けることができない家庭です。

今、真面目に働いている家庭の生活が一番苦しくなっています。ここに対して、対象者となるのが少数とおっしゃる理由は何でしょうか?

(回答)
現段階でまだ検討段階にいたっていないため概算ではありますが、住民税課税標準51,300円未満以上については、80%から90%の世帯が該当すると見込まれます。

事業費の予算見込み額としては1,000万円と相当額の費用を要します。これに対して20人というのが、全体数に対して少数であると考えております。

質問

20人が少数であれば、対象人数を増やしてくれると武豊町で大学進学のお金で不安がある子育て世帯も喜ぶと思いますが、いかがでしょうか?

(回答)
20人でも1,000万円と相当額の費用であるがさらに費用がかかることとなります。相当額となる事業費に見合う事業であるかというところが課題となると考えます。

質問

武豊町独自の返済不要の奨学金制度があれば、家庭の経済的な理由で大学に行くことをあきらめる子供を減らすだけでなく、これから武豊町で子育てをしたいと考える移住者を増やす効果もあります。

税の公平性とは何を基準に考えているのでしょうか?明確な計算方法や効果をお教えください。

(回答)
税の公平性については、受給対象となる方に対して予算見込み額としては1,000万円程度と相当額の費用に対して、受けられる方が20人と少数であること、そして、日本学生支援機構の奨学金の対象となる、経済的に困窮されている世帯が対象外という点であります。

移住者を増やす効果については、現段階でまだ検討段階にいたっていないため、まずは、相当額の費用に見合う効果はあるのかというところが課題となると考えます。

質問

武豊町の18歳の人口は431人。給付型奨学金を受けられるのは、武豊町の中でも10~20%前後となる想定です。

日本学生支援機構の給付型奨学金を受けられる人が10%と仮定した場合、390人が対象となります。

税の公平性という観点で390人に1,000万円を支給すると、1人あたり約2.5万円となります。2.5万円では大学に行くことはできません。

一方、20人と対象者数を絞り50万円を支給すると、アルバイトや日本学生支援機構の奨学金を併用することで、大学に行く経済的ハードルが下がり、奨学金の返済負担も減ります。

税を公平にすることも大切ですが、お金を必要としているところへ十分な金額を渡すことも、税の重要な使いみちと考えますがいかがでしょうか?

(回答)
対象者1人への給付額は事業効果を左右する重要なポイントであると思います。

本町の行う子育て支援は、移住者を増やす効果も期待できるものと考えております。今後も効果的な施策について調査研究をして参ります。

(とばコメント)
「子育てなら明石市」とブランディングに成功した明石市では、2020年で752人の転入者増、2022年で1,300人増となっています。子育て支援政策には移住者を増やす効果があります(以下は明石市のデータ)。

質問

令和4年度のふるさと納税の赤字額は、7,103万2千円となっています。令和3年度約5,200万円、令和2年度約4,000万円と赤字額は増加しています。

ふるさと納税が人気となり、赤字額が増加していることがわかっていながら、武豊町として町内の産業・観光に力を入れなかった理由は何でしょうか?

(回答)
本町の産業・観光の促進につきましては、これまで産業の分野では、臨海部及び富貴工業団地の工場立地が完了し、新たな企業誘致に向け準備を進めているところであります。

また、「味の蔵たけとよ」を中心に季節に応じた地元特産品を活用したフェアを開催し、地場産業のPR等にも努めております。

観光につきましては、観光協会を発足し、観光マップやホームページを作成し、みそ蔵や古くからのまちなみ、転車台を始め、本町の魅力発信に努めてきているところであります。

また、本町独自の地場産業である、「蔵元のみそ・たまり」を利用した料理に対し、「たけとよめし」と認定し、地元特産品のPRに努めております。

質問

中小企業を中心とした産業、観光の促進対策は、先ほど答弁頂いた内容が全てという認識でよろしいですか?

(回答)
県が実施する融資制度などを実施し、中小企業者の融資がしやすいような制度も検討しています。また、議員お見込みの通りです。

まとめ

ふるさと納税を活用した返済不要の奨学金制度を武豊町に導入すれば、家庭の経済的な理由で大学をあきらめる子どもを減らすだけでなく、武豊町で子育てしたい家庭を増やすことができます。

国や県が本来対応するべき政策のスキマを埋めるのが、これからの地方自治体の大事な仕事です。他の自治体と差別化ができない金太郎飴のような子育て支援政策ではなく、明石市のように自治体初の子育て支援を何個も打ち出し、

「知多半島で一番子育てしやすい町」

をブランディングしていくことが、住み続けたい町ランキング2位だけでなく、住みたい町ランキング上位を目指すうえでも重要です。

武豊町が率先して子育て支援を行い、少子高齢化を乗り越えられる先進事例となる町になることを期待します。

*とばの質問への回答は答弁調整をしたもの、音声データで大枠チェックを中心としています。正確な文言は数ヶ月後にアップされる議事録を参考にしてください。

参考データ

令和4年度にふるさと寄附金制度により町内で控除された金額

85,495千円

町赤字額

71,032千円
→ふるさと寄附金27,529千円から税控除額85,495千円と、返礼品の報償金やふるさと納税の運営サイト利用料等の諸経費13,067千円を差し引いた額(71,032千円)

経費合計

1,306万6,706円
└返礼品報奨金;841万8,200円
└運営サイト利用料:111万588円
└業務委託料:196万7,372円
└公金支払システム利用料:41万1,930円
└通信運搬費:111万7,455円
└口座振込手数料:41,161円

寄附希望先ランキング

5.その他町長にお任せします
19,089,000円(936件)

2.子育て支援事業(子どもたちが健やかに生まれ育つための支援に活用)
3,071,000円(201件)

3.環境関連事業(緑化や自然環境保護、環境保全などの事業に活用)
2,362,000円(100件)

1.福祉関連事業(お年寄りや障がいのある人などの福祉事業に活用)
1,865,000円(78件)

4.教育環境整備事業(教育環境の整備や、子どもたちの教育振興に活用)
1,142,000円(48件)

返礼品実績

利用券:6,700,000円(67件)
みそ・たまり:4,550,000円(455件)
利用券:3,500,000円(7件)

赤字額

年度 税控除 寄附額 諸経費 総合計 寄附件数
2018年 △35,820,000 14,450,000 △7,080,000 △28,450,000 776
2019年 △48,465,835 14,033,000 △6,726,393 △41,159,228 816
2020年 △53,456,603 24,822,000 △10,865,817 △39,500,420 1,056
2021年 △66,618,597 27,735,000 △12,998,145 △51,881,742 1,468
2022年 △85,494,075 27,529,000 △13,066,706 △71,031,781 1,363

参考URL:奨学金関連

参考URL:ふるさとチョイス

ふるさと納税関連

ふるさと納税」を参考にしてください。

質問予定だったこと

以下の質問は答弁調整をしていましたが、一般質問の50分以内に間に合わないと一般質問中に判断し、時間の都合上省略しました。

質問

使途目的が「5.その他町長にお任せします」となっているものを、返済不要の奨学金制度の必要金額まで利用することはできるか?

(回答)
制度化された事業に対しては利用が可能です。

質問

武豊町外から武豊町内に移住する人を増やすために、移住者に対して奨学金の返済支援を行うことはできないか?

(回答)
移住者に対しての奨学金の返済支援等は、現在のところ検討に至っておりませんが、「第2期武豊町まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、急速に進む人口減少の対策を講じて参ります。

質問

補助金を活用して自治体からの奨学金返済支援、企業とも連携した奨学金返済支援ができないか?

(回答)
ご提案の内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局が位置づける「奨学金返還支援制度」については国から町への補助制度ではなく、自治体の単独事業として支出した経費に対する特別交付税措置となっています。

本町がこの制度を利用した場合の特別交付税措置率は、正確な数値は現在算出できませんが、愛知県の若年層の流出入人口や町の財政力指数がその算定率に考慮されるため、特別交付税による事業費への充当はほぼないものと思われます。

「奨学金」を活用した大学生等の地方定着の促進(デジタル田園都市国家構想実現会議事務局)

質問

新たな企業誘致とのことですが、具体的にどんな誘致をされているのでしょうか?どれくらいの数の企業に誘致活動を行い、この数年で何社の誘致に成功したのでしょうか?

また、新インター周辺に工業団地、物流団地などの誘致の対応状況はどうなっているのでしょうか?

(回答)
企業誘致につきましては、令和4年6月に半田市、常滑市、美浜町、高浜氏及び碧南市に所在する「製造業」「運輸業」「郵便業」に該当する事業所及び企業1,473社に本町への事業拡張の可能性について意向調査を行っております。

対象とするエリアは、第6次武豊町総合計画に示す「産業系土地利用検討ゾーン」の3か所であり、3か所それぞれに事業拡大及び移転等の可能性があると回答があったのは、24社でありました。

現在、その結果を踏まえ、企業庁と企業誘致の可能性について協議を進めているところであります。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
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