奨学金全体の利用金額、人数は?
奨学金の利用金額、人数はどうなっているでしょうか?日本学生支援機構、それ以外の奨学金団体のデータを分けてご紹介します。
奨学金の利用人数
令和4年度の全学生が365万人です。
日本学生支援機構の奨学金単体
→3人に1人が利用(119万人)
奨学金全体
→2人に1人(119+45=164万人)
とざっくり考えてください。
日本学生支援機構
日本学生支援機構の奨学金は、3人に1人の学生が利用しています。令和4年度だと365万人の学生のうち、119万人が利用しています。
学校 | 全学生数 | 奨学生数 | 利用割合 |
---|---|---|---|
大学 | 2,732,688人 | 882,739人 | 32.3% |
短期大学 | 111,161人 | 38,862人 | 35% |
大学院 | 216,528人 | 44,917人 | 20.7% |
高等専門学校 | 56,171人 | 4,485人 | 8% |
専修学校(専門課程) | 529,567人 | 216,347人 | 40.9% |
合計 | 3,646,115人 | 1,187,350人 | 32.6% |
日本学生支援機構以外
日本学生支援機構以外の奨学生数は、454,244人となっています。
2019年のデータとなるので単純に計算することはできませんが、合算して数値を出すと約45%となり、約2人に1人が奨学金を利用していることになります。
アンケートの数値を利用されることも
令和2年度学生生活調査p22~23(JASSO)のアンケートデータでは、大学(昼間部)の奨学金を利用している平均割合が49.6%になっています。
そのため、2人で1人が奨学金を利用している人数とされることもあります。メディアがどの数字を利用しているか、見極めが必要です。
奨学金の金額
給付型:2,170億円
貸与型:9,082億円
とざっくり考えてください。
日本学生支援機構
2022年度の金額となりますが、
給付型 :1,507億円(33.7万人)
貸与型 :8,477億円(113.2万人)
└第一種:2,723億円(46.7万人)
└第二種:5,754億円(66.5万人)
日本学生支援機構以外
2019年の金額となりますが、
給付型 :663億円(27.8万人)
貸与型 :605億円(16.6万人)
*日本学生支援機構以外の最新データが2019年となっているため、データがズレています
感想
奨学金を利用している学生は多いです。日本学生支援機構の奨学金だけで3人に1人、それ以外の奨学金も含めると2人に1人となります。
また、奨学金全体で給付型が2,170億円、貸与型が9,082億円となっています。
これだけ奨学金の金額も利用人数も多いので、返済不要の奨学金を拡充し、教育の無償化を行うことが今後の少子化対策に必要です。
てか、年間で1.1兆円が奨学金の総額なんだから、それを無償化すればいいだけだなと思う私がいます。国の予算で考えると、そこまで大きな金額ではありません。
優先順位を立てて、本来重視するべきところにお金を使うべきだととばは考えます。
「日本学生支援機構の奨学金の貸付金額、返還者数はどれくらい?」も参考にしてください。
参考ページ
- 奨学金事業への理解を深めていただくためにp14~16(令和5年)(JASSO)
- 令和元年度奨学事業に関する実態調査(JASSO)の結果概要1、4、5部分を参照