奨学金を延滞して法的手続きを取られるまでの流れと件数
2023年12月27日 更新2023年12月27日 公開
日本学生支援機構の奨学金を延滞して、法的手続きを取られるまでの流れと件数をご紹介します。
延滞から法的手続きになるまでの流れ
*督促等の流れのイメージ(日本学生支援機構)54pの図を参照
・延滞3ヶ月までは、文書や電話で連絡
・延滞4ヶ月~9ヶ月までは、個別返還指導(文書、電話、訪問)、返還期限猶予制度の案内など延滞して9ヶ月が経過すると、法的手続き(裁判所へ支払督促申立をする旨を予告する文書をまず送る)
法的手続きの推移
年度 | 返還者数 | 支払督促申立 | 比率 | 異議申立 | 比率 |
---|---|---|---|---|---|
2008年 | 253.8万人 | 2,173件 | 0.09% | 1,504件 | 0.06% |
2009年 | 273.1万人 | 7,713件 | 0.28% | 4,233件 | 0.15% |
2010年 | 292.0万人 | 7,390件 | 0.25% | 4,143件 | 0.14% |
2011年 | 311.7万人 | 10,005件 | 32% | 5,946件 | 0.19% |
2012年 | 333.4万人 | 9,583件 | 0.29% | 6,193件 | 0.19% |
2013年 | 353.5万人 | 9,043件 | 0.26% | 6,082件 | 0.17% |
2014年 | 374.1万人 | 8,495件 | 0.23% | 5,039件 | 0.13% |
2015年 | 392.8万人 | 8,713件 | 0.22% | 5,432件 | 0.14% |
2016年 | 409.5万人 | 9,106件 | 0.22% | 5,845件 | 0.14% |
2017年 | 425.9万人 | 8,659件 | 0.2% | 5,470件 | 0.13% |
2018年 | 440.0万人 | 8,068件 | 0.18% | 5,293件 | 0.12% |
2019年 | 453.2万人 | 7,793件 | 0.17% | 5,260件 | 0.12% |
2020年 | 463.0万人 | 6,652件 | 0.14% | 4,713件 | 0.1% |
2021年 | 473.0万人 | 6,297件 | 0.13% | 4,854件 | 0.1% |
2022年 | 483.1万人 | 5,159件 | 0.11% | 3,716件 | 0.1% |
各種行政機関などからの指摘もあり、返還金という次世代の奨学金の原資を確保するため、JASSOでは平成20年度以降、法的手続の早期化を図ってきたそうです。
この言葉が本当だとしたら、行政機関も問題があるようにも感じるのは私だけ?
*訴訟とは、JASSOが裁判所へ支払督促を申し立てた後に、債務者が裁判所へ異議申立をしたことにより通常訴訟へ移行したもの