無利子と有利子の違いは?貸与奨学金(日本学生支援機構)で知っておきたいこと
無利子と有利子の違いは?貸与奨学金(日本学生支援機構)で知っておきたいことをご紹介します。
*2023年11月時点でのデータとなります。
第一種奨学金(無利子)
奨学金はいくら?
国公立大学
自宅から通う場合、20,000、30,000、45,000円(*)から選択。
自宅外から通う場合、20,000、30,000、40,000円、51,000円(*)から選択。
私立大学
自宅から通う場合、20,000、30,000、40,000、54,000円(*)から選択。
自宅外から通う場合、20,000、30,000、40,000円、50,000、64,000円(*)から選択。
(*)第一種奨学金の各最高月額の利用には、第一種・第二種奨学金の「併用貸与」の家計基準を満たしている必要があります。
保証制度が必要
連帯保証人などの人的保証ができない場合、一定の保証料を支払う機関保証を利用することになります。保証料の目安は以下となっており、毎月の奨学金から差し引かれます。
奨学金が20,000円で48ヶ月で借りるなら、保証料月額は500円
奨学金が30,000円で48ヶ月で借りるなら、保証料月額は947円
奨学金が40,000円で48ヶ月で借りるなら、保証料月額は1,262円
奨学金が50,000円で48ヶ月で借りるなら、保証料月額は1,786円
令和4年度の実績としては、機関保証を選択した人は53.3%となっています。連帯保証人や保証人を依頼できない人は、機関保証を選択することになります。
- 第一種奨学金の保証制度の選択(JASSO)
- 第一種奨学金の保証料(JASSO)
- 2023年度 保証料月額(目安)(JASSO)
- 第一種奨学金の機関保証制度(JASSO)
- 第一種奨学金の人的保証制度 (JASSO)
- 奨学金事業への理解を深めていただくために25p(JASSO)
学力基準
進学前
大学・短期大学・専修学校(専門課程)であれば、次の1. 、または、2. のいずれかひとつに該当すること。
1. 高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること。
ただし、上記の基準を満たさない場合であっても、次のア~ウのいずれかに該当し、かつ、将来社会で自立し、及び活躍する目標をもって進学しようとする大学等における学修意欲(*1)がある者として学校から推薦されれば、第一種奨学金の学力基準を満たす者として取り扱うことができます。
ア. 生計維持者(原則父母)の貸与額算定基準額が0円である。
イ.生計維持者(原則父母)が生活保護を受給している。
ウ.「社会的養護を必要とする人」(児童養護施設等入所者、里親による養育を受けている者等)である。
*1:学修意欲の確認は、高等学校等において、面談の実施又はレポートの提出等により行います。
2. 高等学校卒業程度認定試験合格者であること。
それ以外のケースは、以下のページを参考にしてください。
進学後
2022年度入学者の場合、以下の1. ~3. のいずれかに該当すること。
- 高等学校または専修学校高等課程最終2か年の成績の平均が3.5(専修学校(専門課程)の場合は3.2)以上であること
- 高等学校卒業程度認定試験の合格者であること
- 生計維持者(原則父母。父母がいない場合は代わって生計を維持している人)の住民税が非課税(市町村民税所得割額が0円)である者、生活保護受給世帯である者又は社会的養護を必要とする者(児童養護施設等入所者、里親による養育を受けている者等)であって、以下のいずれかに該当すること
- 特定の分野において特に優れた資質能力を有し、特に優れた学習成績を修める見込みがあること
- 学修に意欲があり、特に優れた学習成績を修める見込みがあること
それ以外のケースは、以下のページを参考にしてください。
家計基準(収入基準)
進学前
生計維持者の貸与額算定基準額が、189,400円以下であること。
年間の給与収入の上限額の目安は以下のとおりです。
世帯人数が2人で親(給与所得者)と本人だけの場合、761万円
世帯人数が3人で親が2人(親①:給与所得者、親②:無収入)と本人の場合、716万円
世帯人数が4人で親が2人(親①:給与所得者、親②:収入300万円)と本人、中学生の場合、803万円
となります。実際の計算は複雑なので、必ず以下のページを参考にしてください。
進学後
生計維持者(原則父母、父母がいない場合は代わって生計を維持している人)の収入・所得金額に基づき選考することになります。
世帯人数が4人の場合で国公立大学に在籍しており、自宅外から通学する場合だと、最高月額以外なら年間の給与収入が800万円、最高月額だと747万円が目安となります。
条件が非常に複雑なので、必ず以下のページを見てください。
返還方式
「定額返還方式」と「所得連動返還方式」が選べます。
第二種奨学金(有利子)
奨学金はいくら?
大学なら月額20,000円~120,000円の範囲で、10,000円刻みで借りることができます。有利子のほうが無利子よりも、借りられる奨学金の上限額が高くなります。
利子や返済金額はいくら?
利率の算定方法は「利率固定方式(固定金利)」と「利率見直し方式(変動金利)」があります。
2023年3月に貸与終了した場合、利率固定方式は0.905%、利率見直し方式は0.300%となり、タイミングによって利率は変わります。
例えば、大学4年の48月分を月額80,000円で借りた場合、貸与総額は3,840,000円となります。返還回数は240回の20年となります。
利率が0.5%であれば、返済総額は4,045,295円、返済月額は16,855円
利率が1%であれば、返済総額は4,257,117円、返済月額は17,737円
となります。
学力基準
進学前
大学・短期大学・専修学校(専門課程)であれば、以下の1. ~4. のいずれかに該当すること。
- 高等学校または専修学校(高等課程)における学業成績が平均水準以上と認められる者
- 特定の分野において特に優れた資質能力を有すると認められる者
- 進学先の学校における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められる者
- 高等学校卒業程度認定試験合格者であること。
それ以外のケースは、以下のページを参考にしてください。
進学後
大学・短期大学・専修学校(専門課程)に在籍している場合、以下の1. ~4. のいずれかに該当すること。
- 出身学校または在籍する学校における成績が平均水準以上と認められること
- 特定の分野において、特に優れた資質能力を有すると認められること
- 学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められること
- 高等学校卒業程度認定試験合格者で、上記のいずれかに準ずると認められること
それ以外のケースは、以下のページを参考にしてください。
家計基準(収入基準)
進学前
生計維持者の貸与額算定基準額が381,500円以下であること。
年間の給与収入の上限額の目安は以下のとおりです。
世帯人数が2人で親(給与所得者)と本人だけの場合、1,166万円
世帯人数が3人で親が2人(親①:給与所得者、親②:無収入)と本人の場合、1,113万円
世帯人数が4人で親が2人(親①:給与所得者、親②:収入300万円)と本人、中学生の場合、1,250万円
となります。実際の計算は複雑なので、必ず以下のページを参考にしてください。
進学後
生計維持者(原則父母、父母がいない場合は代わって生計を維持している人)の収入・所得金額に基づき選考することになります。
世帯人数が4人の場合で国公立大学に在籍しており、自宅外から通学する場合だと、年間の給与収入は1,143万円が目安となります。条件が非常に複雑なので、必ず以下のページを見てください。
保証
無利子(第一種)と同じです。