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自治体の公園の草刈りの課題、解決アイデア

2023年09月16日 更新2023年09月16日 公開

自治体が管理している公園では、継続的な草刈りが必要です。しかし、自治体によって草が伸びたというクレームが来てから、草刈りをすることも多いです。

自治体の公園の草刈りの課題、解決アイデアをご紹介します。

草が伸びてきた鹿ノ子田公園

自治体の草刈り課題

役場のマンパワーが足りない

自治体の規模にもよりますが、役場のマンパワーが足りないことが多いです。公園や施設の数に対して、部署の人数が少ないことが多いです。

そのため、「草が伸びた」という苦情が来てから、草刈りの手配をするということになりがちです。

ただ、苦情が来てから草刈りをすると、住民の満足度は下がるので、伸び切る前に草刈りをするといった、継続的な草刈りの仕組みが必要となっています。

周辺住民のボランティアに頼りがち

周辺住民のボランティアによる草刈りに頼りがちです。ただ、最近の若い人は共働き世帯が増えており、公園の草刈りまでする余裕がありません。

善意のボランティアに頼るのは、もはや限界の時代です。

自治会に頼りがち

自治会が全体で草刈りをすることもあります。ただ、自治会への若者の加入率は下がっているので、継続性には限界があります。

草刈り機を持っていない、高い

草刈り機は農家でもなければ、持っていない人が多いです。そして、草刈り機は高いです。そのため、草刈りをしてもいいなと思う人がいたとしても、ボランティアで草刈りをするのは難しいです。

かといって、アダプトプログラムで実費支給をしてくれたとしても、最初の手続きは面倒だし、その後の草刈り機のメンテナンス、替刃といったランニングコストを申請する手続きも面倒です。

そして、アダプトプログラムだと労働時間に対してお金が出ないので、最初はがんばれるかもしれませんが、やりがい搾取だなと感じるようになり、継続させるのは難しい仕組みだなと思います。

アダプトプログラムを利用したレンタルの仕組も難しく、毎回草刈り機を取りに行くのは面倒です。私も草刈り機の倉庫が、今は離れた場所にあるので取りに行くのが面倒で、畑の草がボーボーになりがちです。

今はシニアの方が積極的に参加してくれていますが、国民負担率の高い若い世代が継続できる仕組みとしてもは、課題があるように思います

自治体の草刈り解決アイデア

草刈り専門部署を作る

これだけ草刈りが大変なら、草刈り専門部署を作るのも手だなと思いました。春から夏にかけて、草刈り専門職員を配置し、草刈りをやる専門部署を作るのです。

ただし、いずれ利権化して、人件費が高くなりそうな予感がします。自治体で草刈り専門会社を作っても、同じ結果になりそうです。

草刈りを無料でしたら、広告を出せる

「◯◯公園の草刈りは、△△会社が無料で管理しています」
「◯◯公園の草刈りは、△△会社が管理しています」

といった形で、無料で草刈りをしてもらった対価として、その会社の広告となるようなシステムもありかなと思います。

地元密着の企業であれば宣伝効果にもなりますし、社会貢献をしている会社だとアピールすることもできます。

例えば、おしゃれな植栽屋さんと連携して、草刈りだけでなくおしゃれな公園の植栽を作ってもらえたら、公園もおしゃれになるし、その植栽屋さんの宣伝にもつながるようなイメージです。

なかなか行政だと無料の対価として広告するというのは難しそうですが、公園の草刈りにお金を払いたくないなら、広告宣伝を対価とすればいいのです。IT業界だとわりと普通のことです。

公園の草刈りを周辺住民などに年間委託する

公園の草刈りを周辺住民や、草刈りをしたいと考えている団体に年間委託するのもいいと思います。

草刈り面積に応じて、平米単価でちゃんとお金も支払います。草刈り機の購入費用にも使えるし、お小遣いにしてもOKです。子どもにお菓子を配るといったイベント費用に使うのもいいでしょう。

そして、年間3~4回程度草刈りをしてもらえば、草が伸びたというクレームも減り、公園利用者の満足度も高まります。

お役所的な手続きも減らし、報告ラインで草刈り前後の写真を送れば、報告書となるような形にして、若い世代が草刈り参加してもらえるようにしていきたいです。

公園の草刈り問題を解決する年間委託と活動支援策について【武豊町】」も参考にしてください。

草刈りコストが安い公園を作る

といった工夫をして、草刈りコストが安い公園を初期設計するのも手です。その後の管理コストまで考えられていない公園は多いので、将来も見越した公園設計を考えると、もっと草刈りは楽になると思います。

ただし、公園の図面を渡して草刈りするところ、植樹しているところとか、わかるようにしなくてはいけないなと思います。

ヤギで草刈り

ヤギで草刈りをするのはエコでいいなと思いました。ヤギがいることで生き物と触れ合うこともできます。

ただし、柵で囲まれたところじゃないと逃げてしまいそうなのと、移動は少し大変そうです。でも、レンタルサービスもあるので、うまく活用できたら面白そうだなと思いました。

ヤギと遊べる公園としてもアピールできますし、ヤギを通じて子どもたちに草刈りに興味を持ってもらえそうでもあります。

ロボット草刈り機を導入する

電源が導入しやすく、平地が主体のところであれば、ロボット草刈り機を導入するといいなと思います。ルンバみたいなやつで、草を刈ってくれます。

将来的にはロボット草刈り機が公園の草刈りをするような時代になりそうです。現状だと導入コストは高いですが、普及すればコストは安くなるだろうと思います。

ただ、草刈りしているときは、近くに草刈り機を見る人は必要そうですね。あと、現状だと斜面とかあるところは難しそうです。

でも、いずれ技術が追いついて全自動で、公園の草刈りをしてくれる未来が来るだろうなと思います。

Hondaさんもロボット草刈機/芝刈機を開発していますね。

感想

自治体の公園の草刈りは、なかなか難しい問題です。業者に委託してお金をかければ、いくらでもきれいになるでしょう。

しかし、そうすると草刈りコストが高くなり、私たちの税金が無駄使いされてしまうようにも感じます。

そのため、継続的に草刈りをでき、かつ、草刈りコストを安くするための方法が重要だと感じます。

もちろん、いずれロボット草刈り機が全自動でやる時代が来るでしょうが、それまではいろんなアイデアを考えて、時代に合わせた草刈り機ができればと思います。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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