名古屋市長選挙で広沢一郎が自公民主の組織票に勝った理由を考察してみた!
名古屋市長選挙で広沢一郎が自公民主の組織票に勝った理由を考察してみます!
名古屋市長選挙の結果
広沢一郎:392,519(日本保守党推薦)
大塚耕平:261,425(自公民主推薦)
尾形慶子:53,622(共産党推薦)
水谷昇 :12,492
太田敏光:8,178
鈴木慶明:3,454
不破英紀:2,973
広沢一郎さんがぶっちぎり勝利で対立候補の得票を合計しても、広沢一郎さんに勝つことはできない結果でした。「現職後継者 VS 新人候補」の1対1という構図にならなかったから、大塚さんが負けたわけではなかったのでした。
1. 河村たかし効果
河村たかしの知名度は名古屋で圧倒的に高いです。その後継者である広沢一郎さんの知名度も、河村たかし効果とも言えます。
選挙モンスターとしての戦い方も継承されているはずです。とばは今無所属ですが、地方統一選挙での減税日本は名古屋市では強かったです。
2. 市民税減税の実績
河村たかしと言えば「市民税減税」です。実際には住民税10%のうちの5%の減税ではなく、市民税の金額から5%を減税しています。厳密には
均等割:3,000円→2,800円
所得割:8%→7.7%
*所得割は、従来の5%減税後の税率5.7%(標準税率6%×0.95)に税源移譲による2%を加えた税率となります。この2%は教職員の給与などを支払う財源となっているため減税されておらず、ここにも5%減税がされたら、本当は7.6%の減税となります。
だから、令和5年度で納税義務者数は121.5万人で、96億円の減税額と意外に減税額は低いわけです。このあたりも数字マジックを使っていて河村たかしさんはうまいなーと思うのですが、このように減税を実行している地方自治体って少ないです。
名古屋市の税収だからできる政策ではありますが、ちゃんと市民のための政策をしているわけです。いろいろと問題を引き起こす河村たかしさんですが、市民税減税という実績がしっかりと評価されているのです。
この「市民税減税」が大きな争点となり、選挙に圧倒的勝利をすることとなりました。
*平成30年度以降の市民税・県民税から適用される主な税制改正の図を参照
3. 組織票が弱くなり、民意が強くなっている
大塚耕平さんは国民民主党の共同代表も務めたことがあり、自民党、公明党、立憲民主党、国民民主党が推薦をしており、圧倒的な組織票があることになります。
これまでの政治の流れであれば、これだけの組織票があれば大塚さんが勝つ流れとなります。しかし、裏金問題から自公の組織票が弱まっています。これが大きな理由かなと思います。
そして、名古屋市長選挙の投票率は39.63%と2.49%も低くなっています。本来は組織票が強い候補者が勝つはずです。それだけ、この数年で組織票が弱くなっており、民意が強くなっていると言えます。政治の流れが変わってきているのです。
4. 日本保守党に自民党票が流れている
同じ「保守」である日本保守党に自民党票が流れていることも理由です。実際、愛知1区の衆議院選挙では自民党支持層の約4割が河村たかしさんに投票したという調査結果もあります。
とばが議員をしている武豊町でも、自民党党員から日本保守党党員になったという人がいました。それだけ、日本保守党が自民党の受け皿になっているということです。
5. SNSの盛り上がりはそこそこ
兵庫県知事選挙に比べるとSNSの盛り上がりはそこそこでした。ただ、名古屋市長選挙という大きな選挙ということもあり、Xでは名古屋市長選挙のツイートは多かったです。
さすがにデマで負けたのは違うかなと思いました。元国民民主党なのにSNSをしっかり使いこなさなかったのがいけなかったのではと思いました。潔く負けを認めたほうが、政治家はかっこいいだなと思う今日このごろ(自分はできるかな…?)。
感想
名古屋市長選挙で広沢一郎さんが自公民主の組織票に勝った理由を考察してみました!政治の流れが本当に変わってきているなと実感する選挙でした!
組織票がなくても民意をつかめれば、無所属でも勝てるそんな時代がもう来ています!ここから、日本の政治を変えるときです!