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建売住宅の内覧会の注意点とチェックポイント

2023年05月07日 更新2020年04月15日 公開

新築の建売住宅を購入したときに、内覧会を行いました。再々内覧会までやっても補修が終わらず、引き渡し後も手直しという散々な結果になりましたw

手直しのドツボにハマったからこそわかった、新築の建売住宅の内覧会での注意点とチェックポイントをお伝えします。

家族や友人の大工や不動産会社にも見てもらう

家族や友人に大工さんや不動産会社で働いている人がいれば、内覧会前までにチェックしてもらうのがおすすめです。

あらかじめ、内覧会で指摘するべきポイントもわかりますし、大きな欠陥がないかなどもわかります。素人よりもプロのチェックが重要です。

私も大工さんに内覧会前に遊びに来てもらったときに、家の中や外装もチェックしてもらいました。事前に指摘箇所を教えてもらいメモや写メをしておいたので、当日は指摘漏れが少なくなったと思います。

建売住宅は注文住宅よりも工事内容が雑だと考えよ

建売は注文住宅よりも入念にチェックすることが必要です。注文住宅であれば基本は1棟単位となるので、しっかりしたハウスメーカーであれば、そこまでミスは生まれにくいからです。

しかし、建売住宅は複数棟を同時に工事していくので、どうしても欠陥やミスが多くなりやすい傾向にあります。

こればかりは建売のビジネスモデル上、仕方のない問題です。そのため、内覧会でしっかり直してもらうようにしましょう。

実際、妻は内覧会前に友人の注文住宅を見に行ったのですが、内覧会でチェックしたようなクロスや目地の粗さなどはなかったそうです。

このあたりは建売住宅よりも注文住宅のほうが、しっかりしているなと思ったみたいです。

モデルハウスは傷が多い

我が家は複数とあるエリアのモデルハウスの1つとなっているので、どうしても人が通りやすい部分に傷がついていることが多かったです。

壁などでも柱部分に当たるようなところのクロスははがれている、黒く汚れているところが多かったです。

モデルハウスを購入する場合は、より入念にチェックすることが重要です。また、クリーニングを実施するとは言っても、実際は工務店が適当に掃除するだけでした。

ハウスクリーニングするからといって、必ずきれいになるとは限らないことを肝に銘じてください。

メジャーや定規などを持っていこう

幅、ズレ、斜めになっていないかなどをチェックするために、メジャーや定規などは持っていくと便利です。

ビー玉とか水平器があると、家が斜めになっていないかもチェックできるみたいですよ。床下チェックなどに懐中電灯とかもあるといいかも。

最低2時間以上は内覧会の時間を確保する

内覧会はしっかり時間をかけてチェックすることが重要です。しっかりチェックしていると、普通に2時間以上はかかると思います。

私も当初営業の人から2時間はかかると言われましたが、2時間30分ほど内覧会の時間はかかりました。もう最後らへんは疲労MAXレベルでした。

多分、内覧会の指定時間が最初から短い不動産会社は、信頼できないです。最初から30分とか1時間とか短い時間しか取れないような、会社の建売は買わないのが安全かと思います。

また、短い時間しか取れないと言われた場合は、「知人の不動産会社の人に内覧会は最低2時間必要とアドバイスされたので、2時間はチェックしたい」と伝えて、しっかりと内覧会の時間を確保するようにしましょう。

内覧会は予定時間よりも延長の可能性があるので、内覧会後にスケジュールを入れないようにしましょう。あと明るい時間のほうがチェックしやすいです。

2人以上で内覧会のチェックをする

内覧会は2人以上でチェックをするのがおすすめです。1人だとチェック漏れが出るリスクが高くなってしまうからです。

結婚しているなら夫婦で、子どもがいるなら子どもを預けて、2人以上でチェックをするのが安全です。1人でチェック、子どもを連れてチェックするのはやめましょう。

気になることは全部指摘する

チェックしていて「これって言ったほうがいいのかな?」と迷うような箇所もあるかと思います。しかし、内覧会が終わってしまえば、もう直してもらえない可能性が高いです。

そのため、内覧会では時間がかかったとしても、気になることは全部伝えるべきだと思います。言ったもん勝ちの部分もあるので、気になることは全部指摘するようにしましょう。不明点があれば、納得できるまで質問もしましょう。

クロスや床の傷だけでなく目地剤までチェックする

クロスや床の傷だけでなく、目地剤(隙間や継ぎ目を埋めるもの)までチェックするようにしましょう。うちは結構目地材が雑だったので、かなり指摘しました。職人の腕悪すぎ。

実家とか古い家のほうが、目地材をあまり使っていなくて木枠で対応している気がします。むしろ、木枠で目地材を乱用しないほうが、内覧会で指摘しなくなるのになと思いました。

注文住宅を建てるときは、目地材をあまり使わない設計にしてもらいたいなと思いました。

床に座ったり寝転がったりしてチェックする

立った状態では立った視点の範囲でしか、指摘箇所を見つけることはできません。しかし、床に座ったり寝転がったりしてチェックすると、立っているときには気づかない指摘箇所を見つけることができます。

実際に私も床に座ると、板の裏側に傷がついていたり、クロスが剥がれているとかをたくさん見つけました。視点を変えてチェックすることも重要です。

トイレやお風呂は実際の利用位置からチェックする

トイレやお風呂は実際の利用位置からチェックすると、指摘箇所を見逃しにくいです。立った状態だと見逃してしまう部分が多いからです。

実際にトイレに座ってみたり、お風呂の中に浸かったように座ってみたりして、傷などがないかチェックしてみましょう。

斜めになっていないかチェックする

内覧会では直接的な傷や汚ればかりを意識しがちですが、そもそも壁や板が斜めになっていないかもチェックすることが重要です。直線感が大事です。

よく見ると上と下で板の幅が違っていたり、扉の隙間の間隔が違っていたりと、斜めになっているところは多かったです。

構造上直せないところもありますが、調整すれば直ることが多いので、斜めになっているかどうかを意識しましょう。3/1000までは許容範囲らしいです。そんなん客からすれば関係ないとは思うけど、あと、床はビー玉を置くといいらしいです。

結構斜めになっているところは多かったので、違和感を感じたら斜めになっているかもと思うようにしましょう。

割とやばいなと思った斜めの個所は、キッチンの天板や靴箱の天板が微妙に斜めになっていたことです。手直しはしてもらえることになりましたが、こんなん納品して大丈夫ですかと思うほどでした。

建て付けをチェックする

扉や引き戸など建て付けをチェックするのもお忘れなく。扉が閉まりにくいこともあれば、床下収納が開きにくいなど、建て付けが甘いことは意外と多いです。

一番ひどいところは、そもそもドアの内側の建具が上下逆になっていたことです。そりゃちゃんと閉まらないですよね。取っ手もずれているし。もうやばいよね。

上の階や外観など最後まで気を抜かない

内覧会はずっと細かいチェックをするので、最後らへんは疲れがちです。最後にチェックすることが多い、上の階や外観のチェックはおろそかにされがちです。最後まで気を抜かないようにしましょう。

営業だけでなく設計担当者にも同席してもらう

営業担当者は建物の設計や仕様まで、完全に理解しているわけではありません。売るのが本業なので、このようなアフターケアは雑になりがちです。

そのため、可能であれば設計担当も同席してもらうのが安全です。設計担当であれば工務店や職人に対しても指摘できるので、極力同席してもらえるようにしましょう。

雑な工務店は要注意

私の棟は雑な工務店がどうも内装を担当していたみたいで、クロスや目地など雑な貼り方が目立ちました。

雑な工務店は何度指摘しても、何度修正しても雑な仕上がりにしかならない傾向にあります。地場の工務店レベルだと思ったら設計の人を呼んで、しっかりと対応してもらうことが必要のように思います。

でも、雑な工務店が職人を呼ばずに社員で直そうとすると、高確率で手直しのドツボにハマっていくことが多いみたいです。コストかけたくないのはわかるけど、結果何度も手直しする負のスパイラルになりがちなので、注意してください。

チェック個所は必ずマスキングテープを貼る

指摘した個所が直っていないということは多いです。そのため、チェック個所は必ずマスキングテープを貼っておきましょう。

手直しが完了したらマスキングテープを剥がすという流れにしないと、指摘したのに直っていないというエンドレスループとなります。3回指摘して3回ともスルーされていた個所とかありますからね。

再内覧会の所感と注意点

内覧会で指摘した内容が直っているか確認するために、再内覧会を行ったのですが、まあひどいものでした。指摘した場所は全然直ってない、新しい傷がついていました。

正直、かなり厳しめに指摘しました。特にクロスや目地がひどいので、そこは全部きちんと直してもらうようにしてきました。

建具とかも斜めになっているところを多数発見したので、どんどんハウスメーカーに対する評価も下がっていきました。正直がっかりです。

再内覧会は内覧会と同じレベルで時間がかかります。工務店やハウスメーカーの対応次第だと思いますが、適当な工務店だと何度も同じことを指摘することになるかと思います。

心が折れそうになると思いますが、やはり高い買い物なので、しっかりと気になる所は直してもらうしかないです。

「新車の車に傷がついていたら買いますか?」

実際には車よりも高い買い物である家なので、不動産業界全体に言えますが、もっとしっかりとしてもらいたいものです。

セキスイとかダイワハウスとかの工場組立系は、こういう手直しが少ないんだろうなと思いました。組立系の建売のメリットも体感できました。

そして、間取りが特殊な建売だと、どうしても職人も作り慣れていないので、内装が荒くなりがちなことがわかりました。

しかし、指摘すること指摘しないと建売でも駄目だと思います。これが建売クオリティかと思ってしまいました。高価格帯の建売でも全然駄目です。

再内覧会で思ったのは、指摘をさらに指摘する力がいるわということです。たまたま仕事でイライラしてて戦闘モードだったので、厳しめに指摘できてよかったわ。

言いたいこと全部言えたから。実際うまく言い訳して丸め込んでくる業者もいると聞きました。丸め込まれた一生後悔すると思います。

再々内覧会の所感と注意点

再々内覧会までしましたが、半分直ったけど半分そのままでした。それに新しい傷もありました。

正直今回はハズレの工務店だったと思います。仕事が荒い人に指摘をしても荒い修正しかできません。正直感度の問題なので、こればかりは運もあるのかと思いました。

ただ、設計担当の人が同席してくれて、やっと直すべきところも直せるようになったかんじです。再々内覧会で全て直ったわけではありませんでしたがね。

再内覧会以降は心が折れないように強くあれ

ちなみに、再内覧会以降は心が折れそうになるのでファイトが必要です。指摘しても直っていないともう嫌になってきます。指摘するのも疲れますしね。

でも、心が折れてしまっては妥協して家を買うことになってしまいます。高い買い物です。住んでいて「やっぱり作りが荒いな」と思わないように、心が折れないように指摘をしていきましょう。正しい状態で納品してもらうことを目的にしましょう。

引き渡しまでに全てを直そうと思わないことも大切かも

何度内覧会をしても直らないハウスメーカーや工務店もあるかと思います。この場合は引き渡しまでに、全てを直そうと思わないことも大切だと思います。

内覧会が終わればもう修正しないと思いがちですが、契約書には瑕疵担保責任というものがあります。内覧会で指摘した箇所であれば、引き渡し後でも直す義務があるのです。

なので、内覧会で終わらさなければと焦るのではなく、こちらとしては直すべきところは直してもらうという方針で、内覧会で直すことができなければ、引き渡し後でもいいからしっかり直してもらうというスタンスを持つことも重要です。

個人的にはこのスタンスになってから、非常に楽ですね。引き渡しまでに直す焦りがなくなるので、逆にしっかり直してもらおうと思えました。契約書はきちんと読みましょう。

それに住まないとわからない補修箇所もあります。内覧会では気づかなかったことに住んでから気づいて直すとなると気分は最悪です。

どちらにせよ気分は最悪だけど、後出しジャンケンで手直し個所を指摘できるのは、唯一引き渡し後に手直しができるメリットではあります。

感想

初めての内覧会で重点的にチェックしたポイントや気になった点をご紹介しました。ひと目見れば誰もがわかるような傷や汚れは直してくれるので、それ以外の気づきにくい箇所を指摘することが重要かと思います。

最低でも2時間はかけて、チェック漏れがないようにしっかりと内覧会を行いましょう。また、2人以上で内覧会に参加して、チェック漏れがないようにしましょう。

ただ、購入するハウスメーカーや工務店のそもそもの施工やアフターサービスが悪いと、エンドレスで手直しが発生しがちです。こうなると、長期戦になるのでめげずに地道に少しずつ手直し個所を減らしていきましょう。

うちは引き渡し後も何度も手直しになるという地獄の日々でございましたがwかなり精神的にきついですよ!

マイホームは最後の家じゃない!建売住宅が微妙だったのでいずれ三井ホームで注文住宅を建てたいと思えた件」も参考にしてください。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員、日本維新の会
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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