選挙の無所属とは?完全無所属は少なく、隠れ自民党は多い件
市町村の議員選挙では、無所属をアピールして立候補する人が多いです。しかし、無所属であっても、政党に所属していない完全無所属とは限らないことが多いです。実は、完全無所属は少なく、隠れ自民党は多い件をお伝えします。
無所属とは
無所属とは、特定の組織やグループに属していないことを意味します。そして、選挙における無所属とは、
- 完全な無所属
- 政党所属の無所属
の2つの意味があります。
完全な無所属
完全な無所属は、本当に政党に所属していない完全な無所属を意味します。私たちが無所属と聞いたときに、一般的にイメージする無所属になるかと思います。無党派とも言います。
政党所属の無所属
私も政治家を志すようになってから気づいたのですが、実は政党に所属している無所属の議員は多いです。「ステルス無所属」とも呼ばれています。
一番多いパターンとしては、無所属だけど自民党に在籍しているパターンです。「隠れ自民党」「裏自民党」と呼ばれています。隠れ自民党以外だと、隠れ民主、裏民主の人もいます。
現在の自民党の党勢だと、市町村の議員の半分程度は隠れ自民党だと思っていいと思います。市町村の議会って無所属ばかりのようで、自民党が強いのが現状です。
政党所属でも無所属になる理由
選挙では政党から「公認」してもらえなければ、無所属扱いとなります。推薦、支持、支援であれば、無所属になるわけです。
「政党カラーを出したくない」
「無所属感をアピールしたい」
「政党支持層だけでなく、無党派層からも投票してほしい」
「複数政党から推薦・支持を受けたい(首長選挙に多い)」
「政党だけでなく、無党派層からも受けたいので完全無所属になる大きな首長選挙に多い」
といったさまざまな思惑から、政党所属でも無所属として立候補する人は多いのです。
「選挙の公認、推薦、支持、支援の違い」も参考にしてください。
無所属の隠れ自民党は多い
私も選挙に出るまで知らなかったのですが、無所属でも隠れ自民党の候補者が多いのです。というか、無所属をアピールしていても、完全な無所属の候補者のほうが少ないのが現状です。
なので、自民党に投票したくないと考えている人は、無所属とアピールしている人が、本当に無所属かどうかを調べることをおすすめします。
2023年9月現在の動向だと、完全無所属のほうが選挙で有利になるケースがあるので、自民党であることを完全に伏せているケースもあります。
芦屋市長の高島さんも自民党の一般党員という記事がありましたが、これは裏側では自民党の支援を受けるけど、選挙で勝つためにあえて自民党の推薦や支援を受けなかったと考えます。
超優秀な選挙プランナーがついているので、そのあたりちゃんとデータを取って見極めたのだと思います。
隠れ自民党の見破り方
隠れ自民党の見破り方は意外と難しいです。
その人の選挙事務所に自民党のポスターが貼ってあれば、隠れ自民党です。看板横に自民党の衆議院議員などの看板がある場合も、隠れ自民党だとわかります。
また、SNSで自民党の衆議院議員、参議院議員、県議会議員といった、自民党で知名度が高い人との写真があれば、隠れ自民党だと考えてOKです。自民党に所属していなくても、自民党寄りの人だなと判定できます。
私が完全無所属だったら、自民党の人とは写真を撮影しないと思います。無所属なのに自民党だと誤解されるのを避けるためです。
あとは、市区町村の議会ホームページの会派ページで、「自民党◯◯」といった会派名になっている場合も、隠れ自民党だと見破ることができます(隠れてないとも言えるがw)。
常日頃からアンテナを張っていないと、わかりにくいのが隠れ自民党なのです。
感想
市町村選挙で無所属とアピールしていても、完全無所属である人は少ないです。無所属でも隠れ自民党の人がかなり多いのが現状です。私も自分が議員になるまでは、こんな裏事情があるなんて知りませんでした。
だからこそ、大きな選挙以外でも、特定の政党から推薦、支持、支援を受けている、党籍の有無などは公開したほうがいいなと考えています。
統一教会の問題もありましたが、どんな関わりがあるか見えないまま選挙をするからこそ、投票率も下がる一因になっているのだと思います。
政治の透明性がどんどん高まっていくことを願います。そして、そういうだましがない状態で、透明性の高い選挙が行われてほしいです。
ショート動画(35秒)
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