選挙の公認、推薦、支持、支援の違い
選挙における公認、推薦、支持、支援の違いをご説明します。
公認とは
公認とは、政党の候補者として正式に認めることです。自民党、日本維新の会のような政党の候補者として、正式に立候補することができます。
公認を受ける大きなメリットは、政党を支持する人からの票を得やすくなり、選挙応援などのバックアップを受けられることです。
デメリットとしては、政党にスキャンダルなどがあると、その影響をモロに受けます。政党と心中する覚悟も必要です(政党渡り鳥をしたくないなら)。
そして、公認を受けると選挙管理委員会に、所属党派証明書を提出する必要があります。すごい大切な書類なので、公認を受けたらなくさないように注意が必要な書類となっています。
推薦とは
推薦とは、公認はできないけれど、政党に近い理念や政策があるので、政党としてその候補者を支援することです。
「政党としては応援をしたいけれど、公認までできない」
「政党カラーは出さず、無党派層の票も狙いたい」
といったケースに推薦になることが多いです。また、自民党と公明党のように連立している場合、自民党から公認、公明党から推薦となるケースもあります。
また、複数の政党からバックアップを受ける場合、推薦を利用することが多いです。首長選のように大きな選挙では、複数の政党から推薦を受けて出馬することが多いです。
推薦を受けるメリットとしては、政党からのバックアップも期待でき、無党派層に対しても無所属としてアピールすることができます。政党支持者と無党派層から、票を狙いやすくなります。
デメリットは政党としても中途半端、無党派層に対してのアピールも中途半端となります。
推薦を受けると、政党からバックアップを受けても「無所属」扱いとなります。
支持とは
支持とは、推薦よりも弱いけれど、政党として応援することです。メリット、デメリットは推薦と同じですが、程度は弱くなります。
支持だと、政党からバックアップを受けても「無所属」扱いとなります。
支援とは
支援とは、支持よりも弱いけれど、何らかの形で政党として応援することです。支援となると政党カラーはほぼ出ないので、微弱ながらの政党のバックアップを受けることが可能です。
「公認>推薦>支持>支援」
の順番で、政党の応援が強くなります。
支援だと、政党からバックアップを受けても「無所属」扱いとなります。
推薦、支持、支援は無所属扱い
推薦、支持、支援だと「無所属扱い」になることに注意してください。政党として、その候補者を応援しているけれども、「公認」を出していないので無所属扱いになるわけです。
無所属だと思って投票したけれど、実は隠れ自民党だったというケースはよくあるお話です。無所属だから、政党とは関係ないと思わないように注意しましょう。
「選挙の無所属とは?完全無所属は少なく、隠れ自民党は多い件」も参考にしてください。
感想
「公認>推薦>支持>支援」の順番で、政党からのバックアップは強くなります。そして、
公認 →政党所属
推薦、支持、支援→無所属
となります。どの政党から公認、推薦、支持、支援を受けているかまで考えて、誰に投票するべきかを考えるのがおすすめです。