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寝る前に楽しいことだけを考えるために聯想暗示法をしよう

2020年08月31日 更新2020年08月31日 公開

寝る前に、今日起きた嫌なことを復習してしまう人は意外と多いと思います。でも、寝る前に楽しいことだけを考えるために聯想暗示法(連想暗示法)をしてほしいです。

聯想暗示法とは

「意識的に積極的思考を作り、それを吾が心に思念聯想することに依って観念要素の更改を現実にする方法なのである。(中村天風、真人生の探求p122)」

聯想(れんそう)暗示法とは、積極的なことを考え、心も積極的にすることで観念要素の更改をする方法のことです。「自己暗示誘導法」の1つとなります。

「夜一旦就寝しようとふとんの中に這入ったら、たとえどんな悲しいことや、腹の立つことや、その他の気にかかることがあっても、それを断然明日の宿題とすること、即ち今正に自分は一日の疲労を休養するため、これから睡眠を採るのだから、精神も肉体と同様に安息を与えなければならない、だから当面している人生の一切の事柄は、明日目が覚めてから分別考慮しようと、特に消極的に心に陥らすような問題は悉く明日廻しとして、出来る限り、明るい朗かさと活々とした勇ましさを感じ得るような、ほほ笑ましいことだけを心に聯想思考せしめるのである。(中村天風、真人生の探求p125~126)」

聯想暗示法のやり方はとっても簡単です。夜眠るときの気持ちを変えるだけです。布団やベッドに入ったら、どんな悲しいことがあっても、どれだけ怒れるようなことがあっても、明日の宿題にしてしまえばいいのです。

そして、私は今、これから、今日がんばった疲れを取るために眠るのだから、心も肉体と同じように休憩を与えようと考えるのです。

だから、今直面している人生問題は全て明日考えることにして、出来る限り、明るく、朗らかで、勇ましさを感じられるような、楽しいことだけを心に考えさせるのです。

私も眠るときは、楽しいことよりも、今日あった嫌なことばかり考えることが多いです。だから、私の観念要素は消極的なことでいっぱいだったんだなとようやくわかりました。

寝る前は自分の心を明るくしやすい

「夜の寝がけというものは、だれにでもその大脳に制止作用が生ずるので、たとえ雑念妄念が発生しても、自己の心の狙い処を、明るく朗かに、活々として勇ましくという点に置いて思考聯想を行うと、比較的それに凝念することも、極めて容易に出来るように、本来的に精神機能が作られている(中村天風、真人生の探求p126)」

聯想暗示法を実践することは、ちょっと難しいと思うかもしれませんが、実際に試してみると習慣化しやすいと中村天風氏は断言しております。

なぜなら、夜眠るときは大脳に制止作用が生じるので、雑念妄念が出てきても、自分の心を「明るく、朗らか、勇ましく」という点に狙って思考聯想を行えば、「明るく、朗らか、活勇ましい」心ができやすいように心が作られているのです。

だからこそ、眠る前に聯想暗示法を行うように、中村天風氏は勧めているというわけです。

「夜の寝がけの際は、人間の精神の暗示感受習性が、一日中最も旺盛になる時なので、これを心理学では、ラッポ―期の状態というが、そのラッポーの旺盛である夜の寝がけに、こうして、意識的に自己自身の心を持ち更えて、積極的の思考聯想を行いながら睡りに入るようにすると、その積極的の思考が、期せずして、強力な暗示として、潜在意識領に的確に受容印象され、当然観念要素は行うに従って、寧ろたやすく積極的に更改されるのである。(中村天風、真人生の探求p126~127)」

また、夜寝ようとするときは、「暗示感受習性」というものが一日の中で最も旺盛になります。

つまり、寝る前は日中よりも、自分に自己暗示をかけやすくなるわけです。夜寝ようとするときに、積極的なことだけを考えれば、消極的だった心も積極的に変わっていくわけです。

*ラッポーというのは古い言葉のようで、探してみてもよく意味はわかりませんでした。中村天風氏の本で用語の意味分析とかはどうでもいいので、言葉のアラ探しをすることはやめときましょう。真理がわかればいいのです。

眠る前の考え方が、エネルギー回復に重要

「睡眠というものは、活力の復活に対してだけでなく、生命存続に必要とする諸般の条件整備のためにも、極めて貴重な実際的人生行事というべきで、従って、その貴重の人生行事を行おうとする直前ともいってよい、寝がけの際の心の持ち方というものが、どれだけ慎重に重視されなければならない(中村天風、真人生の探求p131~132)」

睡眠は生きるためにも、重要な人生行事です。生命を維持するために、様々なエネルギー回復を行ってくれます。なので、眠る前の心持ちというのが、どれだけ重要かということを、私達は今一度考え直すことが必要だと思います。

睡眠が生きるために重要な人生行事だとわかれば、寝る前の時間というものがどれだけ大切かということを理解できるかと思います。

しっかり寝てエネルギーを回復させないと、人は生きることができません。スマホだって、充電が切れれば動かなくなります。

なので、エネルギーをたくさん受け取るための準備を、寝る前にしっかりすることは、自分の命に対する責務なわけです。

なので、寝る前は、怒り、悲しみ、怖れといった消極的な感情を考えずに、できる限り、明るく、朗らか、勇ましい気持ちで、眠るまでの時間を尊く過ごすべきなのです。そうすれば、エネルギーを完全に受け取る準備をしたことになるのです。

こうやって聯想暗示法を続けていけば、積極的な心を作るための第一条件である「観念要素の更改」ができ、感応性能を積極化できるようになるのです。いいことだらけですね。

睡眠が重要な理由とは?睡眠は生きるためのエネルギー回復に重要な人生行事であると考えてほしい件」も参考にしてください。

寝る前に消極的なことを復習しない

「世人の多くは、寝がけというと殊更に昼間心に感じた怒りや、悲しみや、怖れや、その他消極的のことを、より一層鮮明に心のスクリーンに映写しなおして、清く尊くたのしく過ごすべき床の中にまで、命も魂もけがしてしまうような穢れを持ち込んで、中にも滑稽な人になると、それをいつまでも心から離さず、徒らに神経を昂奮させ、空しく半夜転々として寝もやらず、ますます心の消極化を増大してしまうという、愚か以上の無茶なことを行って、知らぬこととはいえ、ただ単にそれが精神生命だけでなく、命の全体にまで測り知れない大きい損害を与えているということを気づかずにいる。
これというにも元来、睡眠の直前の心の持ち方というものが、どれほど生命に対して重大なものであるかを知らないため、その神聖さを保とうとしないからである。(中村天風、真人生の探求p133)」

私もよくやってしまっているのですが、寝る前に日中感じた嫌なことを自然と考えてしまうんですよね。勝手に自分の心のスクリーンに、消極的な思い出を描き出して、嫌な気持ちを復習してしまっているのです。あほですよね。

本当は楽しく過ごすべき、寝る前の時間に、命を削り、魂を汚すような悪いものを、自分の心に持ってきてしまっているのです。

そして、嫌なことばかり考えてしまい、嫌な気持ちが心から離れなくなります。そして、どんどんと心が興奮して嫌なことばかり考えて、どんどん心を消極的にしてしまい、自分の大切な命を削ってしまっているわけです。

これも中村天風氏の言う通り、寝る前の心の持ち方がどれだけ生命に対して、どれだけ重大であるかを知らないから、積極さを保とうとしないんですよね。反省orz

寝る前に命がけで考えないといけないことなんてない

「この大切な命に大きい損害を与えてまでも、言い換えれば、命がけで考えねばならぬというような大事件が、そうちょいちょいとあるものであろうか(中村天風、真人生の探求p134)」

寝る前に、命を削ってまで考えないといけないことなんてないんです。確かにさ、命がけで考えないといけないことなんて、現代だとなかなか起きないでうよね。なので、命がけで嫌なことを考えないように注意しましょう。

命がけで考えることってある?ネガティブなことばかり考えて、命を削ってはいけない件」も参考にしてください。

感想

聯想暗示法はとにかくすごいです。聯想暗示法をしたいなと思ってもらえるように、わかりやすくまとめたつもりですが、本を読まないと中村天風氏の本当の意図はわからないと思います。「真人生の探求」を絶対に読んでくださいね!

私も命令暗示法と断定暗示法はやっていましたが、聯想暗示法の存在を忘れていることは多いです。やはり、毎晩、聯想暗示法を徹底することが大事です。寝がけの気持ちは本当に大切だと気付かされます。寝る前は楽しいことだけ考えるぞ!

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
詳細プロフィール

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