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観光地価格は正しい?観光地は海外観光客だけでなく、地元客も集客できる値決めも大事

2023年01月24日 更新2020年03月12日 公開

コロナ前に京都出張をしたとき、嵐山の海外観光客の多さにびっくりしました。しかし、コロナが発生すると、嵐山ですら観光客が少なかったです。

観光地は海外観光客だけでなく、地元客も集客できる値決めも大事だと思いました。観光地価格は高くすることだけが、正しいあり方なのでしょうか?

京都と言えば嵐山

観光地価格とは

観光地価格とは、観光地で人がたくさん来るので、安いものでも高く売れてしまう値段設定のことです。観光客の財布がゆるくなる心理を利用しています。

実際、観光地に店があるという理由だけで、普通の場所の1.2~1.5倍くらいは値段がすることが多いです。人気店にもなると2倍以上になることだってあります。

例えば、非観光地であれば1,500円くらいのものでも、3,000円くらいになることがあります。これが観光地価格というやつです。

人気観光地ほど観光地価格が高い

人気観光地ほど海外観光客が多いです。例えば、京都は日本の中でも、ダントツで海外旅行者の数が多いと思います。

コロナ前に嵐山に行ったときに、外人さんの多さにびっくりしました。これだけ、海外観光客が来るならば、京都の観光ビジネスは困らないなと思いました。

適当にお店を出しても、儲かるんじゃねって思ったくらいです。高く値決めを設定しようが、海外観光客はわからずにどんどんやってくるからです。

実際に京都の観光地価格は、めちゃくちゃ高いなと思います。京都旅行をすると、どこにいっても高いんです。人気観光地ほど、観光地価格が高くなりやすいのです。

人気観光地は地元客を切り捨てがち

人気観光地になるほど、地元客を切り捨てているように感じてしまいます。例えば、京都のお店に行くと

「当店は初めていらっしゃいましたか」

と聞かれることが多いです。これって、地元客かどうかを判断しているように思います。京都くらいの人気観光地になると、何もしなくても新規の客がどんどん来ます。

だから、1回限りの客に高い値段で売りつけることもできます。地元の客なんて相手にしなくてもいいです。

そして、地元の人は高いことがわかっているから、そのお店には行かないと思います。観光店だとわかっているからです。

これ自体は商売としては間違っていないと思います。でも、人気観光地に観光客が来なくなったときに、どうなるんだろうと思ったわけです。そうこう思っていたら、コロナウイルスショックが来たわけです。

地元客でもリピートできる値決めをする

値決めは経営と言われますが、値決めは非常に難しいです。海外観光客をターゲットにした値決めにすれば、地元客は来ないでしょう。

かといって、地元客がバンバン来るような安さでは、結局儲からなくなってしまいます。なので、観光地の地元客でも、リピートできるギリギリの一番高い値段設定をするのがよいと思っています。

そうすれば、コロナみたいに海外観光客が来なくなったときも安心です。中国人だけを相手にしていた旅館はたくさん潰れましたしね。

海外観光客がターゲットなら、内部留保が大事

とはいえ、海外観光客を相手にしていれば、好況のときはかなり儲かると思います。あえて観光客しかターゲットにしない高い値決めをしておいて、好況のときに内部留保しておくならそれはそれでいいと思います。

ただし、絶対に不況のときはきます。不況のときでも何年も耐えられる内部留保があるなら、それはそれで一つの経営戦略なのです。

売上0でも3年は倒産しない内部留保が大切【大不況には備えが大事】」も参考にしてください。

海外観光客が来なくなるリスクを考えよう

京都は当面の間は人気観光地だと思います。京都という歴史もあるし、日本らしい観光地が多いので、外国人だけでなく日本人にも人気です。

でも、そんな京都のような人気観光地であっても、観光地としての魅力がなくなるときが来るかもしれません。歴史的建造物がなくなれば、京都に観光する意味もなくなります。

なので、人気観光地であっても、海外観光客が来なくなるリスクは考えておくべきなのです。次の代でも商売を続けたいのであれば、あらゆるリスクを考えて、「海外観光客+地元客」の両軸で商売を考えたほうが安全だと思います。

実際にコロナウイルスの影響で、京都だけでなく世界の人気観光地でも人が来なくなりました。こんな危機は必ず訪れるからこそ、常にリスクヘッジをすることが大切です。

感想

人気観光地は観光地価格になりがちです。海外観光客が多ければいいのですが、コロナみたいな不況になったときに大変です。

なので、地元客がリピートするギリギリの値決めにしたら、安全かなと思いました。観光ビジネスで海外観光客のことだけ考えるのもいいでしょう。しかし、日本人客や地元客のことも考えることが大切だと思いましたとさ。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員、日本維新の会
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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