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成功しているサービスのビジネスモデルを真似するだけでは、成功できる可能性は低い理由

2023年06月15日 更新2020年06月25日 公開

私はベンチャー企業経営者としていくつかサービスを手がけてきました。いろんなサービスが失敗していくのを見て、わかったことがあります。

今成功しているサービスのビジネスモデルを真似するだけでは、成功できる可能性は低いのです。その理由をお伝えします。

ビジネスモデルを真似するだけでは、失敗しやすい理由

今成功しているサービスのビジネスモデルを、そのまま真似すれば成功するように思えます。でもね、それまでの過程を考えずに真似だけしても、失敗するのがよくある会社のケースです。

失敗する大きな理由は、「現在のビジネスモデルに至るまでの過程」を考えていないからです。成功しているサービスというものは、いろんなトライアンドエラーを繰り返して、現在のビジネスモデルにたどり着いたわけです。

それなのに、これまでの過程をきちんと理解せずに、現在のビジネスモデルを真似だけしても、失敗するのは当たり前です。

そのサービスのユーザーだって、いろんな過程があってずっとついてきてくれる人もいれば、離れてしまった人もいます。

「これまでの過程」を考えないというのは、ユーザーのことを全く考えていないのと同じなのです。ユーザーのことを考えないサービスは、大抵の場合失敗するのです。

クックパッドの有料サービスで考えてみよう

クックパッドの有料サービスのビジネスモデルを具体例として考えると、ただ真似するだけでは失敗することがわかりやすいかなと思います。

あなたは今、クックパッドを超えるような料理・レシピサービスを作りたいと考えているとします。クックパッドはとてもよくできたサービスなので、投稿方法、デザイン設計、UI・UXなどはクックパッドを参考にするのは正しいと思います。

先行しているサービスを参考にすることは、競合分析に当たるので大切なことです。しかし、クックパッドが有料サービスをやっているからという理由で、最初から有料サービスをつけるのは間違っています。

だって、クックパッドも最初は無料サービスだったんです。レシピ数や会員数が増えてきて、有料サービスを出せるサービスになったんです。

それなのに、最初からマネタイズだけ考えて、有料サービスをつけても失敗するのは目に見えています。だって、まだ始まったばかりのサービスだし、レシピ数や会員数もクックパッド以下なんですよ?

なので、クックパッドが成功しているからという安直な理由で、有料サービスを真似してはいけないのです。最近だったら、ちょっと前まで無料だったメルカリもそうですよね。

最初は無料でしたが、有料化に踏み切れる土壌ができてから、有料化に踏み切りました。このバランスとタイミングが重要なんですよ。このタイミングを間違えたサービスは、失敗する可能性が非常に高いです。

これはわかりやすい例なので「そんなことくらいわかっているよ」と思うでしょうが、意外と同じような罠にハマる優秀な起業家たちをたくさん見てきました。「現在のビジネスモデルに至るまでの過程」を考えないといけないのです。

マネタイズは後回し!最初はユーザーのことを考えよう!

新しいWebサービスを始めるのであれば、マネタイズは後回しにしたほうがいいです。最初はとにかく、ユーザーのことを考えましょう。

リアルサービスと違って、Webサービスというのは敷居が低いので、リピートして使ってくれるユーザーを増やすのは大変なのです。それなのに、目先の利益だけを考えてもユーザーはついてきてくれません。

ユーザーのことを考えて、ユーザー数やコンテンツ数が増えてきて、サービスに確固たる地盤を築いてからマネタイズするのが正しい順番かなと思います。

Webサービスは焦っちゃいけないのです。なので、投資を受けたり、他の事業で赤字補てんしながら運営するのが重要なんです。商売って難しいね。

ちなみに、私はあまりユーザーのことを考えてサービス運営していなかったから、プチ成功で終わったんだろうなと思うw自分のことばかり考えていたなぁ。反省。

感想

今成功しているサービスのビジネスモデルを、そのまま真似するのは危険です。「これまでの過程」を考えて真似するべきかどうか考えましょう!

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員、日本維新の会
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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