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漏れなく重複なく!論理的な会話やわかりやすい資料作成をするためにMECEとピラミッド構造を理解しよう

2020年10月08日 更新2020年10月08日 公開

論理的な会話やわかりやすい資料作成をするためにMECEとピラミッド構造を理解するべき理由をお伝えします。「漏れなく重複なく」という考え方が大切です。

MECEとは?

MECEとは、「漏れなく、重複なく」という考え方です。「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の頭文字を取っているので「MECE」です。バーバラ・ミントが考え出した概念です。

MECEだけで「漏れなく重複なく」は意外と難しい

MECEの「漏れなく重複なく」という考え方は意外と難しいのです。割と「漏れ」や「重複」が生じやすいのが人間なのです。

例えば、会話が下手な人って「今回のリニューアルで大事なポイントは3つあります」と言ってよくよく話を聞くと2つのポイントしか話していないとかよくあります。これが「漏れ」というやつです。

また、「今回のリニューアルで大事なポイントは4つあります」とか言っておいて、よくよく聞いてみると、4つポイントのうち2つのポイントは言い回しが違えども、同じ内容だったということがあります。これが「重複」というやつです。

個人的な感覚ではありますが、MECEというのはとても素晴らしい概念ですが、MECE単独だと並列の感覚で物事を並べてしまうので、漏れや重複が生じやすい気がしています。

例えば、「果物はどれ?」という問題を考えた場合に、並列で考えてしまうといちごって本来は果物なのに野菜と考えてしまい「漏れ」が生じてしまうリスクがあるわけです。

以下のような画像のような感じですね。並列で全て分類しようと考えてしまうから間違えてしまう可能性が高くなるんですよね。

果物はどーれだ?

なので、MECEを本当に使いこなすにはピラミッド構造を理解することが必要だと考えています。

ピラミッド構造とは?

ピラミッド構造とは、砂漠のピラミッドのように一番上の石に該当する主張やテーマや結論をわかりやすく伝えるために、一番上の石を支える下の石たちで根拠や説明を補足していくことです。

MECEを構造化して分類したものがピラミッド構造だと私はイメージしています。先ほどの例で「果物はどれ?」という問題で考えてみましょう。

りんご、ぶどう、いちごを分類するには、果物と野菜に分類する必要があります。すると

果物:りんご、ぶどう
野菜:いちご

と分類することができます。ちなみに果物と野菜の違いは木に実がなるかどうかで生物学的には分類しています。

MECEだけだと感覚で果物と野菜を分類しないといけないのですが、果物と野菜で大分類した上で小分類していくので「漏れなく重複なく」整理しやすくなるわけです。

なので、以下のようなピラミッド構造を頭の中で自然にイメージできるようになることが大切です。

野菜はどーれだ?

ピラミッド構造を意識すると論理的な会話ができるようになる

ピラミッド構造を意識するようになるとロジカルコミュニケーションが苦手な人でも、論理的な会話ができるようになっていきます。例えば、

「3つのポイントをお話します。1つ目は○○。2つ目は△△。3つ目は□□です。では、1つ目の○○からご説明しましょう」

というような論理的な会話構造が作れるようになるので、ある程度ロジカルコミュニケーションができるようになるわけです。なぜならば、頭に以下のようなピラミッド構造が浮かんでいるからです。

3つのポイント

ピラミッド構造を意識すれば順番通りに会話できるようになる

ピラミッド構造を意識すると思いついたことをそのまま話していたような人でも順番通りに会話できるようになります。先ほどの「1つ目の○○」を説明するときに3つの理由を説明しないといけないのであれば、

「1つ目の○○が重要なのには3つの理由があります。AA、BB、CCがあります。AAとは…」というような感じでより論理的な会話ができるようになるわけです。

3つのポイントの先に3つの理由

ちなみにピラミッド構造を意識するとピラミッド構造がなくても自分の中で項番がある状態で話せるわけです。

先ほどのピラミッド構造を項番があると考えると、以下のような感じになります。テキストベースで説明しないといけないときでもわかりやすく変換できるわけです。

1. ○○
 1-1. AA
 1-2. BB
 1-3. CC
2. △△
3. □□

となっているので「1番目は何だっけ?」「1番目の3つ目の理由って何だったけ?」と自分の思考や会話が迷子にならなくて済むわけです。「1番目は○○で、1-3はCCだ」とちゃんと整理できているからね。

こんな感じで会話には順番というものがあって、順番に沿って話さなければいけないこともわかるようになります。

この会話構造がイメージできないから手当たりしだいに会話をして会話が迷子になってしまうわけですね。私レベルになるとここまで整理しても思考が暴走すると会話が迷子になってしまうけどねw

ただし、頭の中にピラミッド構造をずっとイメージするのは難しいこともあるので、あまりに複雑なピラミッド構造であれば、要点やピラミッド構造がわかるようにメモしておけば論理的に話しやすくなりますよ。

SEOなんかはMECEとピラミッド構造が全て

MECEとピラミッド構造を知ると会話やビジネスでの資料作成に役立ちますが、いろんな仕事で役立ちます。私はSEOの仕事をしているのですが、SEOなんて極論するとMECEとピラミッド構造な世界なのです。

カテゴリ設計とかキーワード分類とかもうMECEとピラミッド構造の極みなわけですね。本当に仕事に役立つので絶対にMECEとピラミッド構造は理解するべきなのです。いやー知っててよかったわー

MECEとピラミッド構造を勉強するのにおすすめの本

MECEとピラミッド構造を勉強するのにおすすめの本は、MECEの概念の生みの親であるバーバラ・ミントの本です。

本だとすごく難しく書かれていますが、MECEやピラミッド構造の図式を見て概念だけを理解すればいいです。概念が理解できて理屈が知りたくなったらちゃんと本を読みましょう。具体例が具体的すぎて挫折しそうになるけどおすすめのスルメ本ですね。

考える技術・書く技術(バーバラミント)がロジカルシンキング本でおすすめ」も参考にしてください。

感想

MECEとピラミッド構造を理解できるようになると「漏れなく重複なく」考えることができるようになるので、論理的な会話やわかりやすい資料作成ができるようになります。

MECEとピラミッド構造はセットで覚えないと実戦では使えないと思っているので、この機会にセットで覚えちゃいましょう!

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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