哲学と科学の違いとは?本当の哲学は科学を無視しないし、科学は哲学を後追いして証明している件
哲学と科学の違いについて考えたことはありますか?哲学と科学は相反するものなのでしょうか?実は、本当の哲学は科学を無視しないし、科学は哲学を後追いして証明している件をお伝えします。
科学とは
科学とは、体系化された知識や経験の総称のことです。理系の生物学や数学などだけが科学であるわけでなく、経済学や歴史なども科学となります。
哲学とは
哲学とは、人生、世界、宇宙などあらゆる事物のあり方や本質を追求する学問のことです。いろんな解釈がありますが、科学で解決できないものは、哲学で解決するものだと私は考えています。
哲学と科学は対立するもの?
私は理系の大学を出ており、将来は研究者になりたいと思っていました。そのため、哲学より科学のほうが正しいのだと思っていました。
哲学なんて宗教的なもので、科学に勝るものはないと思っていました。しかし、勉強を進めるうちに、私が生きている間にわかる科学的な答えは、わずかに過ぎないのだなと少し絶望するようになっていました。
生きている間に知りたかった宇宙の秘密やら、人間が生まれた理由なんてわかりっこないなと。そして、大学院へ行くことをやめ、働きに出たのでした。
そんなこんなで、哲学と科学の関係ってどうなんだろうと、ずっと疑問に思っていました。しかし、ようやくその疑問も解決しました。
本当の哲学は科学を無視しない
「哲学とは決して荒唐無稽のものでなく、まして真の哲学は決して科学を無視しない。それは丁度真正の科学者が、一方哲学の真理を尊重するのと同様(中村天風、真人生の探求p271)」
本当の哲学とは、デタラメのものではなく、科学を無視することはありません。本当の科学者が、哲学の真理を尊重するのと同じです。逆もまた真なりです。
「哲学の正しい研究は、科学の主張に純真に耳を傾けなければ為し能わず、又同時に科学の正当な発見は、いつも哲学の主張する本質的真理に触れた時においてのみ為される」
とヘッケルが言っているように、哲学と科学は対立するものではないのです。
科学は哲学を後追いするもの
私が座禅をしていたときの老師が、「仏教(主に曹洞宗)の悟りを、科学が解明するときが来る」と言っていました。
私が思うに、哲学が先に答えを見つけて、科学がその後に理論的な解明をしていくように思えました。最近座禅が重要視されるようになったのも、科学が後追いして座禅のメリットを科学的に解明したからだと思うんですよね。
そんなこんなで、科学者が哲学を軽視するのはよくない、哲学者が科学を軽視するのもよくないのです。対立するものではなく、協力するものなんですよね。哲学と科学ってやつは。
人生をもっと科学しよう
だから、科学的に完全証明されたことを、昔からの慣習だといって無視するのはよくありません。科学的に完全証明されたものは、正しいものだとすればいいのです。
それでいて、科学で完全証明がまだまだ難しいものは、哲学的に考えていきましょう。「人生をもっと科学しよう」ということが大事なのです。
感想
理系の人間だと哲学を軽視してしまう傾向があります。しかし、科学も哲学も対立するものではなく、協力し合うものです。
哲学的に真理のものは、科学的に真理を証明していけばいいだけなのです。そうやって、科学は哲学を後追いして、そのうち宇宙のすべての謎が解けるといいな。私が生きている間にわかることはなさそうなので、私は死んだときに謎を悟ることにします。