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科学的とは?科学的という言葉には2つあるので、科学的だから絶対に正しいとは限らない件

2020年07月20日 更新2020年07月20日 公開

科学的という言葉を聞いたら、科学的に正しいんだろうなと思ってしまう人が多いと思います。しかし、科学的という言葉には2つあるので、科学的だから絶対に正しいとは限らない件をお伝えします。

「科学的に」という言葉を聞くと、正しいと思いがち

「現代人は、特に科学一点張りの理知強要を享けた人は、何かの説明を施す際、科学的という言葉を用いると、矢庭にこれを何か絶対真理のように早合点するという傾向が顕著にあるようである。(中村天風、真人生の探求p100~101)」

現代人は「科学的」という言葉を聞くと、その理論や知識は絶対に正しいと思いがちです。科学的に証明しているように思えるからです。

私も理系の国立大学を出ているので、科学的という言葉を聞くと、その理論や知識は正しいのかなと思ってしまいます。「科学的」という言葉を使えば、全てが正しいように思えせるワードパワーがあるわけです。

「科学的」という言葉の2つの意味

「科学的理論考証には二つの区分がある筈である。
即ち、絶対真理を説明したものと、今一方は、こうもあろう?という推定仮説に科学的論理思索を施して説明したものとの二種類である。前者は、たしかに尊敬すべき偉大な智識であるに相違ない、が然し後者は、ただその説明態度が科学的だというだけで、それが果して絶対的真理であるかどうかは、いわゆる未知数のものである。(中村天風、真人生の探求p101)」

「科学的」という言葉には、実は2つの意味があります。

  1. 絶対真理を説明したもの
  2. 仮説を科学的に考えたもの

絶対真理は素晴らしき偉大な知識なのですが、後者は科学的に推察した仮説に過ぎません。あくまで、仮説に過ぎない未知数のものなのです。

「科学的」という言葉の2つの意味を知っておくと、「科学的に正しい」という言葉を聞いても、本当に正しいかどうか考えられるようになりますよ。

私も大学で生物学の勉強をしていて、科学はまだまだわからないことだらけなのだと実感しました。勉強して知りたかった生命の謎や宇宙の謎は、私が生きている間では、科学的に証明することはできないと思いました。

なんだ、大学で勉強しても謎は解けないのかと思って、別の道を志しましたもの。でも、本当は生命の謎は心でしかわからないものなんだろうね。科学がわかるようには、それ相応の時間が必要だと思います。

科学的だから絶対に正しいと思わないように注意

「ところが、その未知数圏内のものも、科学的という言葉に重きを置いて、絶対真理のように思い込むのは、決して学問に対する真摯の態度とはいえない。この種の状態をScientific fraud(科学的迷妄)と呼ぶ。
即ち、科学的という言葉に重きを置いて、科学的といいさえすれば、それを絶対真理のように早合点して、他に真理を求めようとしない誤りをいったのである。(中村天風、真人生の探求p101)」

それなのに、未知数であり推定仮説であるものさえも、科学的という言葉を使えば、絶対真理のように思うのは、なんか違うなぁとは思いませんか?

このように、科学的という言葉だけに重きを置き、「科学的=絶対真理」と勘違いしてしまうのは「科学的迷妄」という状態になってしまっているのです。

だからこそ、科学的迷妄に陥ってしまってはいけないのです。「科学的だから絶対に正しい!」と思わないように注意しましょう。

感想

「科学的」という言葉を聞いたら、絶対に正しいと思わないようにしましょう。絶対真理ならいいですが、科学的考察をした「推定仮説」であることも多いからです。「科学的」という言葉を聞いたら、何でも正しいと思わないようにしましょう!

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
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