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飲食店の価格設計は平日と土日祝日も同じに!EDLPが地元客の集客に大切な理由

2023年06月12日 更新2020年05月26日 公開

観光地の飲食店だと、平日と土日祝日で値段が違うことがあります。平日と土日祝日で値段を変える飲食店は、個人的にはもう行きたくないなと思ってしまいます。EDLPが地元客の集客に大切だなと思った理由をお伝えします。

EDLPとは

EDLPとは、「EveryDay Low Price」の略です。毎日安い価格で販売するので、チラシなどの販促費を抑えることができ、安い価格を維持できますよという価格戦略でもあります。

東京で人気のスーパーであるオーケーストアは、EDLPの代表です。海外だとウォルマートとかがEDLPで有名です。

一方、普通のスーパーのように、特売で集客するのはHILO(High Low Price)と言います。価格差が生まれるから、販促費が高くなってしまうわけですね。

平日と土日祝日の価格差でがっかりした飲食店

とある飲食店で食事をしたときのお話です。そのお店は観光地に近いので、平日と土日祝日で料理の値段設定を変えています。人気メニューが平日と土日祝日だと、300円の価格差もありました。

「土日祝日は観光客が多いから?」
「土日祝日はお客さんが多いから、価格を上げることでさばける範囲にしているか?」

とか理由はわかりません。でも、平日と土日祝日で料金が違うお店は、お客様思いではないように思ってしまいます。

土日祝日に初めて訪問した人は、平日なら安いのかと損をした気になります。それに、土日祝日に行きたいと思っても、損した気分になるので積極的に行こうと思えなくなります。

これはお店にとっても、お客様にとっても、いいことではないと思います。価格設定で損をしていると思った最たる例です。なので、飲食店は平日と土日祝日でも、料金設定は同じにするべきだと感じました。

それに、このお店に関しては、価格設定を改善するだけで平日のお客様は増えると思います。だって、平日はいつもガラガラなんです。たった300円の価格差かもしれませんが、それくらいのインパクトがあるのです。

そもそも、平日と土日祝日で値段を変える飲食店の時点で、お客さんのことを考えていないことがわかります。飲食店はEDLPがそれだけ大切なのです。

EDLPにするべき商売か考えよう

EDLPにするべき商売かどうかを考えることが、大切だと思っています。

「平日と土日祝日で料金を変えてもよい商売か」
「閑散期と繁忙期で料金設計を変えてもよい商売か」

を、見極めるべきなのです。例えば、旅行や宿泊であれば、EDLPにする必要はありません。値段が変わっても「仕方ないかな」と思えるからです。この「仕方ないかな」と思えるかどうかが、値段を変えるときに重要なポイントなのです。

一方、スーパーや飲食店は料金を変えていい商売ではないと私は思います。スーパーが値段変えていいタイミングなんて、年末年始で散財モードになってるときくらいです。

それでも、あまりに高くしすぎると消費者だってわかるから、やり過ぎは禁物な時代です。

EDLPはオーケーくらい徹底せよ

ただし、EDLPするならオーケーストアくらいの徹底が必要です。

「いつでも安い!」
「安い商品は安い!」
「大体の商品が安い!」
「割安でない商品は正直に理由を書く!」
「高い商品は高い理由を納得させる!」
「高い商品はおすすめしないと正直に書く!」

ここまでEDLPを徹底しないと

「オーケーストアだから安心」
「オーケーストアだから、この商品もきっと安いだろう」

と信用してもらえません。毎日同じ安い値段だから、信頼できるのです。飲食店も同じです。平日と土日祝日で値段を変えていたら、信用されることなんてありません。

消費税増税、仕入れコストの上昇といった、消費者が「値上げも仕方ない」と納得できる理由がないとき以外は、値上げしてはいけないのです。飲食店でも値上げに失敗して、潰れるのはよくある話です。

感想

飲食店は信用が大事なので、平日と土日祝日で値段を変えるなんてやめましょう。値段を変えていることがわかると、地元客が離れていきます。

土日祝日だけお客さんが多い観光地の飲食店がやりがちですが、平日の地元客が減ることになります。地元客のことも大切だと思うなら、EDLPにしましょう。そうでないなら、観光ターゲットで攻めきりましょう。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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