【お詫び】物価高対策の「14,000円現金給付」が否決された理由と、これからについて【武豊町】
武豊町長のとばひさしです。1月29日の臨時議会。私が提案した物価高騰対策「14,000円の現金給付」が否決となりました。この結果を、私は真摯に受け止めております。何より、私の「丁寧な説明」が足りませんでした。深くお詫び申し上げます。
同時に、議員の皆様。「説明の大切さ」を改めて教えていただき、本当にありがとうございました。これより、丁寧な説明ができる体制を、全力で構築してまいります。
町民の皆さまからも「議会で何が起きているのか教えてほしい」という声をたくさんいただきました。
今後は議会の皆さまに政策の丁寧な説明を行い、その後、町民の皆さまへの説明責任を果たせるように動画での説明を強化してまいります。
今日は、私がなぜこの政策を考えたのかをご説明します。
なぜスピードを優先したのか
今回の物価高騰対策は、国の通知文書には「迅速かつ効率的・効果的な実施の観点から、生活者からの申請を待たずに給付を行うプッシュ型での支援を含め、速やかな支援や事務コストの削減の実施を図っていただく」と書いてあります。
また、近隣のみよし市では、「物価高対応子育て応援手当」を2025年12月19日から支給を開始しました。このニュースから、地方自治体間での物価高対策の政策比較だけでなく、スピードを求められる町民の声が増えてきました。
また、大府市では12月中旬より18歳以下がいる世帯に対して、2kgのお米を配達を開始しました。
「物価高対応子育て応援手当」も2025年12月24日(水曜)に支給開始しています。また、市民生活応援給付金として19歳以上に1人あたり5,000円の給付が、1月上旬より通知ハガキが送付されます。
そのため、武豊町民の皆さまからも「武豊町はまだなの?」という切実な声をたくさんいただきました。国からも「1日も早く、申請を待たずに届ける『プッシュ型』で!」と強く言われています。今、この瞬間も物価高に苦しむ方がいらっしゃいます。だからこそ、私は「スピード」を最優先に考えました。
考えた政策
今回最終候補となった政策は「水道代基本料金無料」「配布型商品券」です。紙の商品券だと5ヶ月ほど期間がかかってしまいます。「水道代基本料金無料」だと1年かけての減免となるため、国が求める速やかな支援からはかけ離れてしまうと考えました。
寝屋川市では、水道基本料金の1年分相当額の一括現金給付を約13,000円を2025年12月15日段階で発表しました。
今回の政策メニューとして、現金給付ができる事例があることを寝屋川市と国に確認しました。
対象を個人でなく世帯にした理由
ここから「水道代基本料金1年分相当+食料品物価高騰支援」を給水者ベースで現金給付する方針を考えました。ただし、給水者対象にすると、1つの給水契約で2世帯いる場合は、1給水者にしか支給できないなどの課題があったため、世帯単位で給付することを検討しました。
個人だと事務コストも高くなる
個人単位での給付をすると、システム改修等のコストは約1.5倍、約600万円もの費用がかかってしまいます。「600万円あれば、もっと多くの町民の皆さまに還元できる」。国の指針にも事務コストの削減とあったため、事務コストのバランスも考えながら政策案を決めておりました。
個人だと給付時期が遅くなる
個人にすると世帯よりも給付時期が、最低でも1.5ヶ月~2ヶ月以上かかってしまうということが見積もり時にわかりました。「2ヶ月早く届けて、今の生活を支えたい」と考えました。
子育て応援手当とのバランス
12月議会で可決いただいた、18歳未満のお子様1人につき2万円への給付となる「子育て応援手当」も同時期とっています。
多くの自治体では「子育て応援手当」も含めて、物価高対策としてニュース発表しています。そのため、高齢者世帯から「私たち高齢者への支援はないのか」という声を多くいただきました。しかし、65歳以上だけに支給額を増やすことは公平公正の観点から難しいと考えました。
デジタルプレミアム商品券の高齢者世帯からの不満
デジタルプレミアム商品券はデジタル世代からは非常に良い評判でしたが、スマホを使えない高齢者世帯からの不満の声もありました。
国の政策ではございますが、武豊町がその政策内容を考えないといけないため、これまでの政策も含めて総合的に公平公正であることを心がけました。
武豊町の世帯の約3分の2は、単身や2人世帯です。高齢者世帯の方にも配慮する形で、世帯を対象としました。
過去に世帯単位の政策を行った実績があった
令和3年度には配布型で3,000円の商品券を全世帯に配布しました。また、世帯に近い給水者単位での水道代基本料金の無料はこれまでも行っていた政策です。過去に世帯単位の政策実績があったため、世帯を対象としました。
不交付団体で交付金が少ない
武豊町が不交付団体であることで、交付金が非常に少なくなっています。しかし、それでも他市町と物価高対策を比較されてしまう状況でした。武豊町よりも人口が15,000人少ない阿久比町のほうが、交付金額が多いんです。
未来への負債を防ぐ
その一方で、武豊町は財政調整基金がマイナスになることが予測されており、国の政策のために財政調整基金から持ち出しをすることは、未来の負債になると考えました。可能な限り持ち出しを少なく、町民の皆さまに喜んでもらえるような政策を考える必要がありました。
説明不足について
解散選挙や予算編成が重なる中、職員は不眠不休で案を練り上げました。彼らの努力を結果に繋げられなかったのは、ひとえに私の政治判断の甘さです。
短い説明が主にこれまでの説明の傾向でしたが、新しい政策を中心に丁寧な説明を求める声に、うまくお答えできず、大変申し訳ございませんでした。これからは「丁寧な説明が必要」ということで否決されないような体制を改めて構築してまいります。
また、「早さ」よりも「世帯より個人の公平性」を求めるご判断も真摯に受け止めます。
物価高対策の議案修正タイミングについて
令和7年度の予算で実施するためには、2026年1月16日までに事業計画を県に提出する必要があります。武豊町は世帯単位で計画を提出しました。
しかし、このたびの議会での審議の結果を真摯に受け止め、計画の修正をする必要があります。2026年2月3日17時までに県に修正した事業計画を提出しなければなりません。
1月29日に臨時議会で否決されてから、2月3日までの短い期間で議員の皆さまの合意形成も含め、制度設計や修正を行うことは非常に難しい状況です。
今後につきましては、令和8年度の事業として繰越し、4月以降なるべく早いタイミングで、より丁寧な説明を尽くした上で、改めて臨時議会などでご審議をお願いしたいと考えております。
これからは議会の皆さまに「丁寧な説明が必要」と否決されることがないよう、今回のような政策説明ができる体制を改めて構築してまいります。皆さまをお待たせしてしまうこと、心よりお詫び申し上げます。
これから、議会の皆さまに丁寧な説明をしたあと、町民の皆さまへの説明責任も果たすため、これからは、今回のような「丁寧な動画説明」も強化していきます。
議員の皆さま、町民の皆さま。 これからも、とばひさしに厳しく、そして温かくご指導ください。武豊町をもっともっと素敵な町にするために、私は全力で走り続けます!
とば ひさし