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武豊町の議員報酬を公開!町村議員のなり手不足問題は生活費が大きい

2023年07月26日 更新2023年07月25日 公開

武豊町の議員報酬、期末手当を公開します。町村議員のなり手不足の問題は、生活費が大きいなと感じました。

議員報酬の手取り額

武豊町の議員報酬2023年

武豊町の議員報酬の月額は、「275,000円」となっています。控除額としては、所得税と互助会となっています。互助会の「3,000円」は、議員控室などでの飲み物などの費用となっています。

私は自分1人の会社の代表取締役でもあるので、所得税は乙欄の税額が控除されています。

ちなみに、他の維新の議員さんに聞いたのですが、議員専業だとしても乙欄で控除されるそうです。それはエグい。

そのため、所得税が「45,500円」と高めに控除されています。所得税の部分は年末調整で、ある程度は戻ってくると思います。

「275,000-45,500-3,000=226,500円」

で計算され、「226,500円」が手取りとなっています。

*所得税が最終的にどれだけ戻ってくるかは、議員の家族状況、住宅ローン減税などの利用、議員以外での収入で変わります

期末手当の手取り額

武豊町の期末手当2023年

武豊町の議員の期末手当は、「報酬月額×1.45×1.65」で計算されます。6月の期末手当は、3ヶ月未満での支給となるため、100分の30で計算されます。これは議会議員の議員報酬、期末手当及び費用弁償に関する条例の第5条で規定されています。

所得税は「40,305円」が控除されています。

「(275,000×1.45×1.65×0.3)-40,305=157,076円」

で計算され、「157,076円」が手取りとなっています。12月は満額になるはずです。

武豊町の議員の年収

武豊町の議員の年収は、「月額報酬12ヶ月+期末手当2回」となります。

武豊町では政務活動費はないので、議長、副議長、委員長などにならない限り、他の手当はありません。そのため、

(275,000×12)+(275,000×1.45×1.65×2)=4,615,875円

が控除前の金額となります。額面上は約460万円となりますが、ここから所得税、住民税、保険料、年金などが差し引かれていきます。

議員に厚生年金、退職金はない

議員は厚生年金に加入できません。そのため、議員専業だと国民年金だけとなるので、将来が不安です。

私は自分だけの会社で社会保険に加入していますが、社会保険料の負担がすごいことになっている(事業主負担がエグい)ので、会社員と同じように社会保険に加入できればと思います。

ただし、通常の会社だと、社会保険料の半分&子ども・子育て拠出金は、事業者負担分となっています。

そのため、事業者負担は市区町村が負担してくれないと、議員の負担が大きくて社会保険に加入しない人も多そうです。

また、もちろん議員に退職金はありません。

議員活動で出ていくお金も多い

議員になってから、いろんな団体やイベントに参加したり、飲み会に参加する機会が本当に増えました。

また、ホームページ費用や、政治活動のビラ費用もかかります。勉強用の本代もかかります。さらに、今後も議員になるのであれば、選挙の費用も準備しなければいけません。

議員になることで出ていくお金は、思っていたよりも多いことがわかりました。

さらに身を切る改革

私は日本維新の会なので、ここからさらに身を切る改革となっています。町村議会なので、期末手当以外の月額報酬手取りから5%を寄付します。町村議員の時点で身を切っているので、さらに身を切る改革となっております。

これまでは、町村議員は少なかったと思うのですが、これからは町村議員も増やしていかなければいけません。そのためにも、なり手不足問題や格差問題を解決する方針を、維新の上層部でも考えてほしいなと思います。

議員報酬だけで生活するのは厳しい

武豊町は町議員の中では議員報酬は高いほうですが、市議会に比べると低い状態です。市議会は40万円以上の議員報酬があることが多いので、議員報酬だけでも生活はできます。

しかし、武豊町だと専業議員をやりたくても、議員報酬だけだと生活を成り立たせるのが難しいのが現状です。自分ひとりだったら生活はできるかもしれませんが、家族がいるとちょっと厳しいです。

そのため、町村議会で若い人が、議員をやらないんだとわかりました。やらないというよりは、できないというのが正直なところです。今の会社で働いたほうが、収入が高くなる人が多いからです。

「会社の理解があるので、会社員として働きながら議員」
「年金、不動産収入などの別収入がある」
「会社経営者、個人事業主をしながら議員」
「地区、組合、祭りなどの代表としての議員」

といった条件じゃないと、町村議員になるのは難しい状態です。

実際のところ、会社員として働きながら議員をするのが、収入的には安心だなと思います。しかし、仕事もしながら議員活動をするのは、かなり大変だとも思います。

休日がなくなるか、議員活動を減らさないといけないからです。最初は兼業していたけど、途中から会社を辞めたという議員さんもいます。

このあたりは、市区町村での議員報酬の標準化などを議論してほしいところです。

議員としての仕事量はそこまで変わらないと思うのですが、市区町村というだけで差が大きいのは疑問に感じます。もしくは、教員のように議員報酬を国や都道府県負担にするのも手かも?

とりあえず、私の課題は会社のキャッシュが尽きる前に、議員報酬以外の収入を確保しなければいけません。

しかし、議員活動を優先する自分がいるので、売上は0に近い状態になっております。やばいorz

感想

今の議員報酬だけだと、家族もいるので生活が成り立たないのが現実です。とりあえず、会社のキャッシュから持ち出して、なんとか生活しています。

衆議院や県会議員ほど議員報酬はなくてもいいですが、市議員くらいの月額報酬があればなと思うことが増えました。

本当に町村議員のなり手不足の問題を解消するならば、議員報酬は市町村レベルで平均化してもいいように思います。そうすれば、議員専業ができるのになと思います。個人的には議員専業したいんです。

また、議員の仕事は思っているよりも多いです。議会だけやっていればいいとわけではありません。次の議会に向けた勉強も必要だし、いろんな行事への参加や来賓もあります。

イベントに呼ばれることも多いし、政治活動もちゃんとしたいところです。会社の仕事もしたいけど、やろうと思えばればいくらでもやれてしまうのが議員活動です。

全国的に町村議員のなり手不足は問題となっているので、この記事も問題提起の一つとして考えてもらえればと思います。とりあえず、当面の自分の生活は自分でなんとかするしかないのが、町村議員の現状です。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
詳細プロフィール

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