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命令暗示法

命令暗示法とは、鏡に映った自分の顔に対して、

「積極的な人間になれ!」
「怒らず、怖れず、悲しまずになれ!」

といったように、なりたい自分になるように、自分で自分に命令暗示することです。「自己暗示誘導法」の1つとなります。

「鏡に映る自己の顔面に対し、自己の欲する積極精神状態を、命令的言語を用いて、たとえば、「信念が強くなる!」とか、「神経過敏でなくなる!」とか、或は「もっと元気が出る!」とかいうような言葉を、真剣な気分で発声するのである。(中村天風、真人生の探求p135)」

「この方法を行う時、鏡に映る己れの顔を見詰めつつ「汝は」とか「お前」とかいう言葉を前提して命令することは最も要領を得たものとおすすめする、則ち「汝は信念が強くなる!」というように…(中村天風、真人生の探求p141)」

鏡に映る自分の顔を見ながら「お前は積極的になれ!」というように、「お前は…」と先頭につけるのがおすすめです。

小声でもOK

「発声は特に大声である必要はなく、自分の耳に聞こえる程度の「呟き声」位の低声でよいので、要するにその気分が真剣であることが、欠くべからざる条件なのである。(中村天風、真人生の探求p136)」

命令暗示法は大声でなくても大丈夫です。自分に聞こえる程度の小声でよいのです。声の大きさよりも、真剣な気分が重要なのです。

夜眠る前に行う

「初心者には、この方法を夜今正に床の中に入ろうとする直前に行うことにするのである。すると、昼間折ある毎に度数多く行うよりも、遥かにその奏効率が高いことになるのである。
というのは、昼間実行の際は、ややともすると人生諸般の生活要務のため、どうしても心の落ちつきとか纏まりとかいうものが往々欠ける、従って、徹底的に真剣な気分になれないことが多い。(中村天風、真人生の探求p136~137)」

命令暗示法は、眠る前に行うがおすすめです。日中に何度も行うよりも、眠る前に1回だけ行うほうが効率的なのです。

なぜなら、日中はいろんなことをやらなければいけないので、心がまとまりにくいのです。そのため、真剣な気分になれないことが多いからです。

「勿論、いつ何時でも、真剣な気分になることが出来る人なら、敢えて夜の就寝間際に限ったことはなく、随時随所行ってよいことは無論である。(中村天風、真人生の探求p138)」

いつでもどこでも真剣な気分になれるのであれば、命令暗示法はいつ、どこで行ってもOKです。ただし、セットで行う「断定暗示法」は何度行ってもよいので、命令暗示法を何度も行う必要はないかなと思います。

1個だけ命令する

「一度に数多くの項目を命令しないこと、奏功を確実にするためには、一回一事項に限ることと、それからこうして一度命令しだしたら、その命令したことが自己の精神に具体化する迄、同一命令をその度毎に続行すること(中村天風、真人生の探求p136)」

命令暗示法をやりだすと、いろんなことを命令したくなります。しかし、多くの項目を命令しないことを、中村天風氏は推奨しています。

命令暗示法を行うときは、1回で1つのことを命令するようにするのです。命令が自分のものになるまで、その命令だけを続けるのが効果的だからです。

私はなりたい自分になるために、命令したいことが多すぎるタイプです。なので、複数個の命令をしてしまっていますw

「世のため人のために生きることが楽しみとなれ」
「怒らず、怖れず、悲しまずになれ」
「気高い理想だけを考えられるようになれ」
「積極的な言葉だけを使えるようになれ」
「消極的な暗示の影響を受けなくなれ」
「本心良心が傷まない正義のみを実行できるようになれ」
「身に病ありとしいえども心まで病ませるな。運命に非なるものありとしも心まで悩ますな。一切の苦しみをも楽しみとなす心の強さを持てるようになれ」

といった感じです。よくばりすぎですねw複数個の命令をすると、後半のほうは真剣さが足りなくなるなとは思うので、1つに絞ったほうが効果的だなと思います。

1回だけ命令する

「真剣な気分を一層確実不動なものにする手段として、命令言語をただ一回だけに止め、二度も三度も繰り返さないことである。たとえば「信念が強くなる!」と命令したら、今夜はもうそれ以上命令しないという、いわゆる背水の陣を布いた行い方をするのである。そうすれば真剣な気分は、そのただ一回に充分に傾注される。(中村天風、真人生の探求p137)」

真剣な気分で命令暗示法を行うためにも、命令は1回だけにすることが大事です。2回も3回も命令を繰り返さないことです。

例えば、「積極的になれ!」と命令するのは、1回だけでいいのです。1回だけしか命令できないという背水の陣を布くことで、真剣な気分になれるからです。

苦手なものは「好きになれ」と命令しよう

命令暗示法は、応用範囲の広い暗示方法です。成績を良くしたり、病気を良くしたりすることもできます。

例えば、学校の成績がよくない場合は、「数学の成績が良くなれ!」と命令するよりも「数学を好きになれ!」と命令するのがおすすめです。

苦手なものは、得意になるのが一番です。好きになれば、苦手だった勉強も自然と成績も向上するものです。

仕事や勉強が嫌い?嫌いなことは「好きになれ」と自己暗示をかけると好きになる件」も参考にしてください。

病気は「気にしなくなれ」と命令しよう

病気は「気にしなくなる」という気分になるのがおすすめです。そのため、「病気が治れ」と命令するのではなく、「病気を気にしなくなれ!」と命令しましょう。

病気を治したいなら、病気を気にしなくなることが大事な件」も参考にしてください。

朝起きたら断定暗示法をしよう

命令暗示法は「断定暗示法」とセットで行いましょう。朝起きたらすぐに、命令した暗示を断定してあげましょう。

感想

命令暗示法を実践するようになってからは、昔よりも悩みが少なくなったなと思います。健康的な悩みはかなり減りました。

自分が命令暗示法をしっかり理解するために、しっかりとまとめてみました。しかし、中村天風氏の命令暗示法の意図を完全に理解するのには、本を読むことが必須です。

真人生の探求」をぜひ読んでくださいね。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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