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税理士なしで法人決算は難しい?1人法人で決算申告をするコツ

2023年01月18日 更新2023年01月18日 公開

20代のときから企業経営をしております。人と仕事をするのは向いていないと悟っているので、1人法人を長く続けておりますw

私のような1人法人でも、税理士なしで法人決算することはできるのでしょうか? 1人法人で、決算申告をするコツをまとめてみました。

法人の決算は難しいよ

大前提として、法人の決算は難しいですよ。私も初めて起業をしたときは、ちゃんとした税理士さんに顧問に入ってもらっていました。

仕訳はチンプンカンプンでしたし、PLは直感的にわかるけどBSは見方もわかりませんでした。起業をしたタイミングで、法人の決算まで対応するのはすごく難しいと思います。

最初の会社のときは、8年ほど税理士さんに任せきりだったわけです。次の会社を作ったときに、勉強も兼ねて自分で決算ができないか試してみたわけです。

ある程度仕訳のやり方もわかっていたので、なんとか2期目までは自分で決算することができました。ただし、自分だけだと書類の書き方がわからない部分が多かったです。

なので、税務署に予約して書類の書き方が合っているか相談もしました。ただ、決算を対応するために、かなりの時間が取られました。1ヶ月くらいの時間がかかりました。

私には決算申告は複雑すぎて、かける時間と労力が割に合わないと思いました。なので、決算だけ税理士さんに依頼しようと決めたほどです。

決算以外は社長だけでなんとかなる

個人的な感覚としては、決算以外は社長だけでも対応できると思っています。仕訳方法はググれば出てきます。それに、税理士さんに依頼したことがあれば、よくある仕訳パターンは真似するだけです。

社会保険料は超えなければいけない高いハードルでした。しかし、仕訳パターンや社会保険の仕組みさえ理解してしまえば、なんとかクリアすることができました。

源泉所得税の支払い、年末調整、法定調書の提出とか地味に大変な作業も多いですが、なんとかなります。問題は決算です。

法人税の申告書類が難しい

個人的に一番大変だったのが、法人税の申告書類の作成です。決算は損益計算書と貸借対照表さえできていれば、簡単にできると甘く考えていました。

別表作成とか税金計算とかどうすればいいのか、びっくりするほどわからなかったです。作成マニュアルも読み込むのが大変でした。100ページほどあるので、読み込むだけで大変です。

どれだけ膨大な情報があるかを理解してもらうため、令和4年度版のマニュアルをリンクしておきます。

1期目のときは連動する項目がなかったので、なんとかなりました。しかし、2期目になると利益剰余金とか連動する項目が増えて、急にわからなくなりました。

別表作成がなくて、簡単に税額計算ができるなら、税理士なしでも1人法人なら決算はできると思います。それくらい、別表の作成が直感的ではないのです。

税理士なしでも法人決算をするコツ

税理士なしで法人決算をするのは、難しいことだとわかっている私です。

しかし、最近ではいろんな会計ツールがそろってきています。なので、税理士なしでも法人決算をしやすくなってきています。

有料のクラウド会計ソフトを使う

有料のクラウド会計ソフトを使うのがおすすめです。freee、弥生会計オンラインを使うのが定番です。

毎年お金はかかりますが、有料会計ソフトだけあって、間違った仕訳にはなりにくいです。また、どうしても自分で決算ができないと判断した場合でも、税理士さんが決算対応を受けやすい環境になります。

私のように、自作のエクセルでの会計システムを使うのは絶対にやめましょう。お金はかかりませんが、仕訳を間違えやすくなります。そして、税理士さんが引き受けたくない最悪な環境となってしまいます。

申告書作成ツールを使う

法人決算で一番たいへんなのは、確定申告書類の作成です。別表作成が本当に難しいのです。これさえ自動作成できれば、決算は簡単になるのにと思ったほどです。

しかし、最近では確定申告書類の作成まで行なってくれるツールがあります。会計ソフト代と別に費用はかかりますが、「freee申告」はいい機能だなと思いました。

そのうち、法人の確定申告の書類作成を、会計ソフトだけでも対応できる流れになっていくと思いました。

大きな間違いもなく、ちゃんと仕訳ができているのであれば、会計ソフトと作成ツールを使えば決算対応できると思います。

税務署に相談する

税務署にいけば無料で相談できます。税務署って怖いイメージがありますが、ちゃんと相談に乗ってもらえますよ。

悪いことをしていなければ、税務署は怖くないわけですwなので、決算対応で困ったら、税務署に電話をして相談予約をしましょう。

最初は税理士と契約する

ここまで、税理士なしで決算対応するコツを伝えてきました。しかし、起業したら最初は税理士と契約するのが、税理士なしで決算対応をする一番のコツだと思っています。

起業するとわからないことだらけです。また、起業したときは決算対応より、売上を高めることを優先しなければ潰れてしまいます。

なので、最初は税理士と契約するのが安全です。税理士さんの記帳方法を学び、自分で仕訳できるようにするのです。

仕訳ってパターン化さえできてしまえば、そのパターンを繰り返すだけです。初見のことは難しいですが、一度仕訳パターンさえマスターしてしまえば、自分でも仕訳ができるようになります。

決算対応ってこういうものなんだと、理解することや真似できる環境を整えることも大事なのです。

感想

法人の決算作業は本当に大変です。なんでこんなに複雑なんだろうと思います。なるべくなら、自分でやりたくない作業です。

でも、最近は1人法人でも、税理士なしで決算対応しやすい環境が整ってきています。ただし、税理士さんがいないことで、

「ミスがあっても気づきにくい」
「節税方法に気づかない」

といったリスクは覚悟しておきましょう。

ちなみに、決算だけは税理士さんに依頼したほうが楽だと思っています。決算にかける時間も考えると、税理士さんに依頼したほうが安いと思えます。

なので、決算にかける時間とコストをよく検討したうえで、税理士なしで法人決算を対応するべきかを決めましょう。

私も今の税理士さんが続けてくれている間は、税理士さんにお任せする予定です。いずれ、自分でやらないといけないときがくるのかな。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員、日本維新の会
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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