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うつ病の看護に疲れた…うつ病の人をサポートするのがとても大変で辛い理由を知ってほしい件

2020年11月13日 更新2020年11月13日 公開

身近な人がうつ病になってしまったらサポートすればいいと気軽に考えている人が多いうように思います。

でも、うつ病の看護をするのはとても疲れるし、大変で辛いものです。「うつ病のサポート=大変」という正しい認識を知ってもらうことでうつ病のサポートがより拡充すればなと思っています。

どちらも普通に働けなくなるので経済的にきびしくなる

うつ病の人をサポートするときに現実的に大変なのが、うつ病の人もサポートする人も普通に働くことができなくなるので、経済的にきびしくなることです。

まず、うつ病になった人がこれまでのように働くのは難しいのは直感的にわかると思います。遅刻や急な休みをするようになるので、正社員として働くのは難しくなるのです。

労災扱いになれば治療中も経済的にはなんとかなりますが、そうはなかなかいかないも現実です。実際にうつ病になった人を採用しても辞めてもらうしかないのが会社の現状です。

また、本当に大変なのはうつ病になった人をサポートするために、うつ病をサポートする人が普通に働くことができなくなり、経済的にきびしくなることです。

サポートする手

例えば、妻が育児うつになってしまった場合で考えてみましょう。特に東京に核家族で暮らしており、お互いの両親が遠方に住んでいるので、気軽に子育てを手伝ってもらえないときは深刻です。

妻が育児うつになると子育てを正社員として働いている夫がサポートしなければいけなくなるからです。妻が元気なときはいいですが、うつ状態になると急に仕事を休む、早退しなければいけないケースがあるからです。

こればかりはうつ病の状況によりますし、うつ病は仕事の都合なんて考えてくれないので、突発的に仕事を休んだり、早退したりしなければいけなくなるのです。

最悪の場合、夫も仕事を失うことになり、本当に生活費に困るようになってしまうことがあるわけです。でも、だからって国はこういう本当に困った人は助けないんです。うつ病のサポートと経済的な問題は切っても切り離せない問題なのです。

家族総出のサポートが必要である

うつ病になると家族総出のサポートが必要です。特に子育て中の場合は、両親のサポートがないとうつ病サポートする余裕すらないでしょう。

なので、両家の両親がちゃんと生きており、サポートを得られる距離に住んでいることが重要なわけです。

そして、うつ病サポートの必要性を理解してもらえるような両親であることが必要です。毒親だとそんなサポートも受けることができずにどんどん追い詰められてしまうのです。

行政のうつ病の支援は受けにくい

住んでいる市区町村にもよりますが、行政からのうつ病の支援は受けにくいと考えてください。十分な障害年金を受けるには2級が必要ですが、そこまで認定されるケースは少ないです。

また、うつ病の支援に関してはこれからという心の時代なので、思っている以上に支援は受けられないわけです。精神科の費用が無料になったら御の字程度なのが現状なのです。

このあたりは地方自治体にもよるので一概には言えませんが、東京のような大都市よりは地方の市町村のほうがサポートは受けやすいと思います。

うつ病サポートをすると自由な時間がなくなる

うつ病サポートをするようになると自由な時間がどんどんなくなります。最低限生活するために必要な仕事をし、あとはうつ病患者のサポートに時間を割くことになります。

例えば、妻が育児うつになってしまった場合なら、夫が朝の準備、子供の送り迎え、その合間に仕事、晩御飯、お風呂、寝かしつけ、そして合間合間に妻のうつ病サポートすることが必要になるでしょう。

びっくりするくらい自由な時間がなくなります。生活をギリギリ維持するためだけの行動しかできなくなるわけです。これも長期的にうつ病のサポートすることを難しくさせる理由だと思います。

本来優先したいことが優先できなくなりジレンマに陥る

うつ病サポートをするようになると、本来優先したいことが優先できなくなり、どんどんジレンマに陥っていきます。

例えば、先ほどの例のように妻が育児うつになってしまった場合だと、本来なら子育てに時間を使いたいときでも、うつ病の人のサポートを優先しないといけないことがあることです。

子供が泣いていても、うつ病の人をサポートしないといけないこともあるのです。子供と外に遊ぶ時間も減りますし、もういろいろと大変です。子供を優先すれば妻が優先できず、妻を優先すれば子供を優先できずとジレンマで悩むのです。

そして、どっちつかずになってしまい、自己嫌悪に陥ってしまうのです。どんどん自分のメンタルがやられていくわけです。

長期間ギブするだけの日々が続くので精神的な見返りがない

家族がうつ病になってしまった場合は、長期間ギブするだけの日々が続きます。こちらがどれだけ相手のために尽くそうが、精神的な見返りは一切得られない日々が続きます(人によるとは思いますが見返りなんぞ基本ないと考えたほうが楽です)。

普通の人と付き合っていると「ギブアンドテイク」の関係はあるものです。この当たり前の「テイク」が得られないというのはとても大変なのです。

「何のためにサポートしているんだろう?」
「相手から愛されているのだろうか?」
「相手から必要とされているんだろうか?」

と不平不満がどうしても多くなりやすい状態なのです。これが1週間くらいならいいですが、数年間もこの関係が続くと考えるとげんなりしてしまうのです。

躁状態の常人ではない行動も受け入れないといけない

うつ病で双極性障害の人が躁状態になると、うつ病に心を奪われてしまった状態になります。うつ病という悪魔に正常な思考を奪われている状態とも言えます。

この状態になると常人では考えられない行動を取るようになります。ものすごく極端な考え方になるので、到底受け入れることができないような要求をされることだってあります。

だからといって、正論を言ったところで正常ではないので受け入れられることはありません。むしろ火に油を注ぐような結果になります。

そして、結局無茶だと思いながらも相手の要求に迎合することになるのです。大抵ここらへんで心が折れるかなと思います。

自分のエネルギーが日々奪われていく

人間というのはエネルギーの塊です。ポジティブな人と一緒にいると元気になることからわかるように、エネルギーというのはプラスの人からマイナスの人へ流れていきます。

うつ病の人と一緒にいるとやっぱり気が滅入ります。だって、ずっとネガティブなので自分がどれだけポジティブであろうとも、やっぱりエネルギーは奪われるわけです。いや供給しているという表現が正しいかな。

そんな感じで自分のエネルギーがどんどん奪われていくので、自分でエネルギーを補充していかないと自分さえもうつ病になってしまう可能性もあるわけです。自分のやる気の炎も大量のバケツの水で消されるような感じです。

うつ病の治療は長期戦である

うつ病の治療は長期戦になることが多いです。うつ病がひどくなる前なら数ヶ月くらいで治ることもあるそうですが、世間で一般的に言われているようなひどいうつ病になってしまうと、数年間は治療にかかるでしょう。双極性障害だともっと時間がかかると思います。

うつ病のサポートすることに疲れてしまう大きな原因は、そんな簡単にうつ病が完治しないという現実なのです。

数ヶ月くらいならサポートできるけど、数年になると現状のままではサポートするのが難しいわけです。

家族総出のサポートが必要になるし、仕事だって変えないといけないかもしれません。生活コストが高すぎるのであれば引っ越しだって必要です。

うつ病をサポートするためにあれこれ変化も必要だし、協力も必要なわけです。これができずに最悪の結果を迎えてしまうことも多いわけです。

みんなが思っているよりもうつ病のサポートは大変である

そんなこんなでうつ病のサポートって皆さんが思っているよりも大変だと思うんですよね。だからこそ、うつ病のサポートは簡単なものではなく、むしろ大変なものだと世間の認識を変えることが大事なのです。

本当に大変なものは大変だと思えるようになることが大事です。育児だってそうですよね。やってわかる大変さ。そうやって間違っている世間の当たり前は変えていくべきなのです。

感想

うつ病のサポートは実際にやってみないとその大変さを理解することは難しいと思います。なので、世間の人がうつ病のサポートは本当に大変だということを知ってもらうことが大事だと思います。

「うつ病のサポート=大変」というのが当たり前の認識となれば、うつ病のサポートをするために時間を使えるような社会になっていくと思います。

本当に大変な人は本当に救ってあげるような国や社会が大事だと思います。心の時代だからこそ、心のケアをできるような社会に。そしてサポートする人も救われるような社会に。以下のページも参考にしてください。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
詳細プロフィール

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