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現在だけで幸せか不幸かを判断するな!今の人生結果だけを他者と比較して人生を考えてはいけない件

2020年06月09日 更新2020年06月09日 公開

自分が幸せか不幸かどうかを考えるときに現在だけで判断していませんか?今の人生結果だけを比較して人生を考えてはいけない件をお伝えします。

今の人生結果だけを比較して人生を考えると不幸に思えるのは仕方ない

「現在人生の現象事実のみを、相対考察の対象として人生を考えれば、そうした断定(人間はつまらなく不幸なものだ)を人生に与えることが、大きな間違いだと、真正面から否定することは出来ない。(中村天風、真人生の探求p12)」

今の人生結果だけを比較して人生を考えたり、判断したりするのは間違っているというのがこの記事の結論です。

しかし、私が敬愛する中村天風氏も、今の人生結果だけで相対考察して人生を考えてしまうと、人間がつまらなく不幸なものだと思えてしまうことを完全に否定することは出来ないと述べています。それだけ多くの人は現在の人生結果だけで判断しているのです。

「相対」とは?「相対考察」とは?

この記事をより深く考える上で「相対」という言葉を考える必要があります。

上記の引用にある「相対考察」の「相対」という言葉の解釈が難しいのですが、「相対(そうたい)」とは「他のものと関係の中で成り立つものやこと」という意味だと思います。つまり、「相対考察」とは「他者と比較して考える」という意味になるかと考えています。

不幸な自分と幸せな他者を比較すれば自分が不幸に思えるのは当たり前

このように不幸な自分と幸せな他者を比較して考える、つまり、相対考察してしまうと、人間というか自分が不幸でつまらない存在だと思えるのは当たり前だのクラッカーです。例えば、

「あいつは成功して金持ちで美人の奥さんがいて幸せだな」
「あいつに比べると俺は会社もうまくいかないし妻ともうまくいっていないし病気だし不幸だ」

と考えれば誰だって自分が不幸に思えます。このように今の人生結果が不幸だとして、幸せな他者と比較してしまえば、人間というか自分は不幸でつまらない存在だと考えてしまうのは無理もないことです。私も現在が一般的に不幸だと言われる状況になると

「人生って何だろう?」
「何のために生きてるんだろう?」

と考えてしまい、自分が不幸な存在だと思えてしまうんですよね。そして、どんどん消極的になってしまい、ろくな結果を生み出さないのです。でも、こんな考え方は間違っています。

今の人生結果だけで他者と比較して人生を判断してはいけない

「多くの人は、案外にも、人間を観察する時、この重要な問題(人間の真正な価値の認識のこと)を第一としないで、いつも目前に現在する相対現象を対象として、その考えを進める。ここに、人間自身を考えようとする時の大きな錯誤が胚胎する。そうして、その種の人に限って、相対現象で軽率にも人間の価値を批判しようとする。(中村天風、真人生の探求p13)」

私はここがすごくポイントだと思っているのですが、目の前にある人生の「相対現象」だけで考えること自体が間違っているということです。

どうしても現在に生きているので今現在の人生結果だけを全てに考えてしまいがちですが、今現在の人生結果が全てではないのです。

そもそも論ですが、間違った考え方をしている時点で正しい答えを導き出すことはできないからです。間違った考え方は間違った答えを導き出してしまうからです。

人間の本当の価値を認識することが大切

こう伝えると「今の人生結果だけで考えるのはいけないことはわかった。でも、じゃあどうすればいいの?」という声が聞こえてきそうです。正しい考え方がわかったら、もう1つ正しい考え方を知ることが重要です。

「人間というものを、運命や健康に対しては、力弱いつまらないもののように考定するのは、要するに、「人間の真正な価値の認識」という重要なものを欠如しているからの結果だといわねばならない。(中村天風、真人生の探求p12)」

つまり、「人間の本当の価値を認識すること」が重要なのです。「人間の本当の価値」がわかれば、「潜勢力」の存在を自覚することができるようになるので、人間が強くて素晴らしい存在だと気づくことができるからです。

「相対」から「絶対」の世界に行くべきだ

最後に、この記事全体のテーマである「相対」というキーワードを考えると「絶対」という対義語が浮かんできます。

他の中村天風氏の本でもよく「相対」と「絶対」というキーワードが出てくるのですが、「相対」から「絶対」の世界に行かないと駄目なんだといつも思います。

「他者と相対する世界」で生きているから、自分が満ち足りていないと考えてしまい、不幸だと思えてしまうからです。

でも、「他者と比較することなき絶対世界」で生きていれば、そもそも自分が絶対となり、他者と比較する必要性がまるでなくなるので、不幸だとか幸せだとかの観念に縛られることもありません。

この「相対」と「絶対」のソースも中村天風氏の他の本から見つけたいとは思っているので、しばしお待ちを…(中村天風氏の本はすごすぎて読むのに時間がかかるのですw)

感想

今の人生結果だけを比較して人間や人生を考えてはいけません。今の人生結果だけを比較して考えると、どうしても自分が不幸でつまらない存在だと思いやすい傾向にあるからです。

なので、これからは今の人生結果だけで自分が幸せだとか不幸だとか判断しないように注意します!人間はもっと素晴らしい存在であるという人間の本当の価値を理解し、「相対世界」から「絶対世界」に生きようと思います。

しかし、中村天風氏の教えをわかりやすく説明するのはとても難しいw感覚的な話なのと本全体の流れを理解しないと感覚が掴めないんですよね。なので、ぜひ「真人生の探求」を読んでみてくださいね。

著者

とばひさし とば ひさし
武豊町議会議員
IT・Web会社の社長
詳細プロフィール

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